50代・60代のたるみ治療|美容医療で“20歳若返る”外科的アプローチとは?


「フェイスラインがぼやけてきた」「口角が下がってきた」「目の下の影が取れない」――
50代・60代になると、肌悩みは“老化”という一言では片づけられない、複合的な変化として現れてきます。

スキンケアや注入では限界を感じていても、「切る治療」には踏み切れない。
そんな方が増えているからこそ、今あらためて見直されているのが、医学的根拠に基づいた“若返り整形”です。

本記事では、当院でも好評をいただいている「20歳若返る外科的アプローチ」を、
たるみのメカニズムから施術の内容、ダウンタイムやリスクまで、できるだけわかりやすく解説します。


目次

50代・60代に多い顔の老化サインとは?

加齢に伴う顔の変化は、肌表面だけでなく脂肪や筋肉、骨格にまで及びます。
その進行のスピードや現れ方には個人差がありますが、以下のようなサインは多くの方に共通して見られます。


おでこ(前額部)

加齢や表情のクセによって、横じわが定着してきます。
コラーゲンの減少で皮膚の弾力が低下し、しわが戻らなくなることで「年齢を感じる額」に。
また、おでこの張りが失われると、全体的な顔のボリューム感が乏しく見えることもあります。


眉間

眉をひそめる動作や目を細める癖の積み重ねで、眉間に縦じわが深く刻まれます。
「怒っているように見られる」「疲れて見える」といった印象につながるため、表情年齢に大きく影響する部位です。


目の下

皮膚が非常に薄く、加齢変化が早く現れやすい部位。
脂肪の突出(眼窩脂肪)による“ふくらみ”、皮膚のたるみによる“影”、血行不良や色素沈着による“クマ”が複合的に重なり、老け・疲労感の象徴となります。
また、凹凸による段差があると、メイクでも隠しづらく悩みが深くなりやすいのが特徴です。


ほうれい線(鼻唇溝)

頬の脂肪が重力で下垂し、溝が深くなっていく現象です。
40代後半から目立ちやすくなり、50代・60代では“顔全体が垂れたように”見える最大の要因に。
表情のクセや歯の状態(噛み合わせ)なども影響し、個人差が大きい部位でもあります。


マリオネットライン

口角の下から顎にかけて縦に伸びる深いしわで、「老け顔」の決定打とも言えるサインです。
皮膚の弾力低下、口周りの脂肪下垂、顎の骨萎縮などが重なることで形成されます。
深く刻まれると口角が下がって見え、「不機嫌」「疲労感」といった印象を強めるため、心理的な悩みも大きくなりやすい部分です。


このように、各パーツの老化はそれぞれに独立したメカニズムを持ちながら、顔全体の印象として“老け”を形成していきます。
顔の老化は層ごとに異なる原因があるため、それぞれ(皮膚・脂肪・筋膜・骨)に的確に働きかけることが、自然な若返りを実現する鍵となります。


顔のたるみのメカニズム|皮膚だけでなく“土台”の老化が進んでいる

たるみの原因を理解するためには、顔の解剖構造を多層的に見る必要があります。
肌表面だけでなく、脂肪・筋膜(SMAS)・靭帯・骨格に至るまで、加齢により全層的な変化が起きているのです。


1. 真皮の劣化

肌のハリを支えるコラーゲン・エラスチンが減少し、皮膚自体の強度が低下。
これにより“皮膚が重力に負ける”状態に。

2. 脂肪の移動と肥大化

頬やフェイスラインにある脂肪が下方へ移動し、たるんで見えると同時にボリュームの偏りが起こります。

3. SMAS(筋膜)のゆるみ

表情筋を覆う“SMAS層”が加齢で緩むと、筋肉の支持力が弱まり、顔の土台ごと下がってきます。
この層までアプローチしなければ、深いたるみは引き上がりません。

4. 骨格の変化(顔面骨吸収)

加齢により、頬骨・上顎骨・下顎骨などが委縮し、土台が小さくなることで皮膚や脂肪が“余ったように”見える現象が起きます。


つまり、たるみは皮膚だけの問題ではなく、顔全体の構造老化の結果。
そのため、肌表面だけに働きかける治療では限界があり、深層まで整える“外科的アプローチ”が必要になるのです。


“20歳若返る”と評価されるたるみ治療とは?

「自然な若返り」を実現するには、過剰な引き上げや、パーツ単位の調整ではなく
顔全体の構造バランスに配慮した、立体的な治療が求められます。


◆ SMASフェイスリフト

たるみの根本であるSMAS筋膜(表在性筋膜)を引き上げるリフト手術です。
皮膚だけでなく深層構造にアプローチするため、仕上がりが自然で大きな変化が得られます。
持続効果は5〜10年と長く、外科的たるみ治療の中でも最も再現性が高い治療法です。


◆ ネックリフト

あご下〜首にかけての皮膚のたるみや脂肪を除去し、輪郭から首までを一体的に若返らせます。
横顔の印象を大きく改善し、マスクを外したときの“もたつき感”もすっきりとします。


◆ 頬・あご下の脂肪吸引/中顔面への脂肪注入

顔の下半分にたまりやすい脂肪を吸引し、フェイスラインを引き締めます。
一方で、中顔面やこめかみのボリュームロスには、脂肪注入やヒアルロン酸で立体感を補うことで、全体のバランスを整えます。


◆ 目元の若返り手術

裏ハムラ法:目の下のふくらみやクマを改善。結膜側からアプローチするため、皮膚に傷を残さず仕上がりも自然です。

切開ハムラ法:まつ毛の際からアプローチし、脂肪や皮膚のたるみを同時に調整。クマと下まぶたのたるみをまとめて改善します。

眉下切開:上まぶたのたるみを除去し、目の開きを自然に改善。若々しい印象を引き出します。


切る vs 切らない治療|効果・持続性・適応の違い

治療法特徴効果持続性適応
HIFU(ハイフ)高密度超音波で皮下を加熱△(軽度たるみ向け)6ヶ月前後40〜50代前半、予防目的
糸リフト吸収性の糸で引き上げ◯(即効性あり)約1年中等度たるみ、軽度リフト希望
SMASフェイスリフト筋膜層ごと引き上げる◎(劇的)5〜10年中〜重度たるみ、50代以上向け

治療の選び方と当院のスタンス

当院では、すべての患者様にいきなり手術を勧めることはありません。
たるみの深さ、進行具合、肌質、ライフスタイル、希望の変化量に応じて、
非外科的な選択肢からスタートすることも十分に可能です。

ただし、50代・60代以降でたるみが顕著な場合や「しっかり変えたい」方には、外科的アプローチのほうが適している場合もあります。

“切る or 切らない”ではなく、“どこに・どれだけ効かせるか”を見極めることが重要です。

切らずに治療できることからダウンタイムがほとんどなく、頬やフェイスライン、あご下などの軽度なたるみに対して効果が期待できます。


【症例紹介】70代女性|切開リフト・脂肪吸引・目元手術による“20歳若返り”を実現

フェイスリフト 症例
フェイスリフト 症例
before
after

こちらの患者様は、70代前半の女性。
顔全体のたるみ、特に目の下のふくらみに長年お悩みで、「マスクで隠す生活を終わらせたい」との思いから、当院にご相談くださいました。

診察の結果、皮膚だけでなく脂肪・筋膜・骨格にわたる構造的なたるみの進行が見られたため、外科的アプローチによる包括的な若返り手術をご提案しました。


実施した施術内容:

  • SMASフェイスリフト
  • ネックリフト
  • ホホアゴ脂肪吸引
  • 切開ハムラ法
  • 眉下切開

術後の変化:

  • 頬・フェイスラインのたるみが改善し、顔全体が引き締まった印象に
  • 首のもたつきが消え、横顔の輪郭がシャープに
  • 下まぶたのふくらみや影グマが消え、目元の明るさと若々しさが回復
  • 上まぶたのかぶさりが軽減され、自然な目の開きに

術後1ヶ月の時点で、実年齢よりも20歳以上若く見える印象となり、マスクで隠す必要がなくなったことにご満足いただきました。

このように、50代・60代以降のたるみ治療では、皮膚だけでなく脂肪・筋膜・骨格を含めた“立体的な設計”が欠かせません。
当院では、患者様一人ひとりの状態に合わせて、“やりすぎ感のない自然な若返り”を目指したカスタマイズ手術を行っています。

ダウンタイムとリスク|術後の過ごし方と注意点

外科的たるみ治療には、以下のようなダウンタイムとリスクがあります:

  • 腫れ・内出血(1〜2週間程度)
  • 傷跡の赤み(数ヶ月で目立たなくなる)
  • 知覚の一時的な鈍さ、左右差
  • ごくまれに感染や神経障害のリスク(術前検査・技術により予防)

術後は安静・圧迫・冷却・内服管理をしっかり行うことで、より良い結果が得られます。
カウンセリング時にご不安点を丁寧にご説明しますので、遠慮なくお尋ねください。


まとめ|“20歳若返る”の本質は「構造に逆らう」のではなく「構造を整える」こと

50代・60代以降のたるみ治療において重要なのは、表面的な変化ではなく、
皮膚・脂肪・筋膜・骨格といった顔の構造全体を見極めたうえで、必要な層に的確にアプローチすることです。

たるみは「皮膚が余っているから引っ張る」という単純なものではありません。
その人の顔立ち、骨格、老化の進行度に応じて、
“どこをどう整えるか”を医学的に判断することが、自然で違和感のない若返りにつながります。

美容医療は、“変える”ための手段ではなく、“整える”ための技術です。

「最近、疲れて見られるようになった」
「以前よりフェイスラインがぼやけた」
そんな変化を感じたときこそ、美容外科の力を活用すべきタイミングです。

当院では、若返りに関しても一人ひとりに合わせた治療を提供しています。
まずはお気軽にご相談にお越しください。

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