鼻中隔延長を鼻中隔軟骨で行うメリット・デメリットを徹底解説

鼻中隔延長を考えている方の中には、「鼻中隔軟骨を使うとどんなメリットやデメリットがあるのか?」と気になっている方も多いのではないでしょうか?

また、他の軟骨(耳介軟骨・肋軟骨)と比べて、どれが適しているのか迷うこともあるかもしれません。

本記事では、鼻中隔軟骨を使った鼻中隔延長のメリット・デメリットを詳しく解説するとともに、よくある質問にもお答えします。


目次

鼻中隔延長を鼻中隔軟骨で行うメリットとデメリット

メリット

新たな傷跡ができない
 - 鼻中隔軟骨は鼻の内部にある軟骨なので、採取するための外部の傷が不要。
 - 耳介軟骨や肋軟骨を使用する場合は、新たに採取部位の傷ができるが、鼻中隔軟骨ならその心配がない。

感染リスクが低い
 - 自分の鼻の軟骨を使用するため、拒絶反応が起こることがなく、感染のリスクも低い

質感が自然
 - 鼻中隔軟骨は適度な硬さと弾力があり、移植後も自然な触り心地になる
 - プロテーゼのように「異物感」がない。

生着しやすい
 - 同じ鼻の組織なので、定着しやすく長期間安定しやすい

デメリット

軟骨の量が限られている
 - 鼻中隔軟骨は、もともと小さいため、十分な長さを確保できないことがある
 - 特に大きな変化を求める場合には、肋軟骨など別の軟骨の併用が必要になることも

鼻の基礎が弱くなる可能性
 - 鼻中隔軟骨は鼻の土台となる部分のため、採取することで基礎が弱くなるリスクがある。
 - 取りすぎると、鼻が不安定になったり、変形が起こる可能性がある。


鼻中隔延長で使う軟骨はどれが最適?耳介軟骨・肋軟骨との比較

各軟骨の特徴

軟骨の種類メリットデメリット
鼻中隔軟骨新たな傷ができない、生着しやすい、自然な質感量が少なく、大きな変化が難しい
耳介軟骨柔らかく形を作りやすい、比較的採取しやすい強度が低く、鼻の支えとしては弱い
肋軟骨量が多く、大きな変化が可能採取部に傷ができる、石灰化や変形のリスクがある

鼻の手術を考えはじめたとき、多くの方が最初につまずくのが「どの軟骨を使えばいいの?」という疑問です。鼻中隔延長術で使われる軟骨には、耳介軟骨、鼻中隔軟骨、肋軟骨の3種類がありますが、それぞれに特性があり、どれが最適かは一人ひとり異なります。

耳介軟骨は耳の後ろから採取でき、しなやかで扱いやすい一方、量に限りがあります。鼻中隔軟骨はもともと鼻の中にあるため自然な仕上がりが期待できますが、すでに使われていたり、量が足りないケースもあります。そして肋軟骨は豊富な量と強度を持ち、大きな変化が可能な素材ですが、採取に伴うダウンタイムや傷跡なども考慮する必要があります。

実際の手術では、患者さまの現在の鼻の状態や、どのくらいの変化を求めているかが重要な判断材料になります。同時に、担当医師がどの素材を得意としているか、どの程度まで対応できる技術を持っているかも大きく影響します。肋軟骨を扱える医師は、耳介軟骨やプロテーゼを使った手術にも精通していることが多く、選択肢が広がります。

ただし、どの素材を実際に使うかは、医師の美的感覚や方針による部分も大きいため、信頼できる判断が必要です。複数の医師にカウンセリングを受け、症例写真を比較し、自分の理想に近い仕上がりを実現している医師を見つけることが、納得のいく結果につながります。

鼻中隔延長術における鼻中隔軟骨のメリットとデメリットについて、先ほど詳しくご説明しました。ここからは、鼻中隔延長に関して多くの方が気にされる、よくあるご質問にお答えしていきます。治療を検討するうえでの参考になれば幸いです。


鼻中隔延長のよくある質問

高さを出さずに補強目的の鼻中隔延長は可能?

高さを出さずに今のままの鼻先を補強する目的で鼻中隔延長を行うことは可能です。実際にこのようなご要望は多く、特に笑ったときに鼻先が潰れて小鼻が広がるといったお悩みを持つ方に対して提案することがあります。

このようなケースでは、鼻先の構造を補強するために「柱を立てる」イメージの処置が必要となり、鼻中隔延長が有効な選択肢となります。

中でも、よりシンプルな方法として「ストラット法」という手法があり、これは必要最低限の軟骨を用いて鼻先の支持性を高める方法です。鼻の高さ自体は変えず、構造だけを安定させることができるため、小鼻縮小と併用されることも多いです。

なお、使用する軟骨や施術内容は、鼻の形や皮膚の状態によって最適な方法が変わってくるため、まずはカウンセリングで詳しく状態を診断し、ベストな治療方針を提案させていただきます。

鼻の真ん中を小鼻より下にしたくて鼻中隔延長してならなかったがもう一度鼻柱下降すべき?

鼻の真ん中を小鼻より下にしたくて鼻中隔延長を行ったものの、希望通りにならなかった場合、再手術の可能性はあります。ただし、前回の手術で使用した材料や施術方法によって、追加の修正が可能かどうかは異なります。

鼻中隔軟骨や耳介軟骨を用いた場合、十分な軟骨が残っていないと再手術が難しいことがあります。一方、肋軟骨を使用した場合は、さらに延長が可能なケースもあります。

そのため、前回の手術内容を医師に伝えたうえで、再手術の可否についてカウンセリングを受けることをおすすめします。

鼻中隔延長では必ずCT撮る?撮る場合はいつ?

基本的に、患者さまが希望しない限りはCTを必ず撮影します。撮らない理由はなく、術前に骨や軟骨の状態を正確に把握することで、安全性が向上し、より精度の高い手術が可能になります。特に、過去に鼻の手術を受けた方や骨格に問題がある可能性がある場合は、CTによる詳細な確認が重要です。

理想的にはカウンセリング時に撮影するのが望ましく、鼻の内部構造を把握することで、最適な手術プランを立てやすくなります。


まとめ:鼻中隔軟骨での鼻中隔延長は、自然な仕上がりと傷跡のなさがメリット

鼻中隔軟骨を使用すると、新たな傷ができず、自然な仕上がりになるのが大きなメリット。
ただし、軟骨の量が少ないため、大きな変化を求める場合には不向きなこともある。
鼻中隔延長に使用する軟骨は、耳介軟骨や肋軟骨との違いを理解し、自分に合った方法を選ぶことが重要。
補強目的の鼻中隔延長も可能で、小鼻の広がり防止に有効。
再手術が必要かどうかは、過去の手術方法や使用した軟骨の種類によって異なるため、医師との相談が必須。

僕は鼻の専門医として多くの症例に携わっており、鼻中隔軟骨はもちろん、肋軟骨・耳介軟骨いずれにも対応可能です。患者さま一人ひとりのご希望やお悩みに寄り添い、最適な方法をご提案いたします。鼻整形をご検討の方は、ぜひ一度カウンセリングにお越しください。理想の鼻を一緒に考えていきましょう。

この記事をシェアする
目次
閉じる