「正面から鼻の穴が見えてしまう」「横から見たときに鼻の穴が目立つ」というお悩みをお持ちの方は少なくありません。
しかし、一口に「鼻の穴が見える」といっても、その原因はさまざまです。鼻柱の位置なのか、鼻孔縁の形なのか、あるいはその両方なのか。原因によって適切な術式は異なります。
今回は、鼻の穴の見え方のタイプ別に、それぞれの原因と適応される術式についてご説明します。
鼻の穴の形を決める構造

鼻の穴(鼻孔)は、主に2つのパーツで縁取られています。
鼻柱は、左右の鼻の穴の間にある柱状の部分です。横から見たとき、鼻孔の下側の縁を形成します。この鼻柱が垂れ下がっていると、鼻の穴が縦に長く見えたり、正面から目立ちやすくなります。
鼻孔縁は、鼻の穴の上側を縁取る部分です。鼻孔縁が挙上している(上に上がっている)と、鼻の穴の内部が露出しやすくなります。逆に鼻孔縁が下がっていると、鼻の穴が隠れて目立ちにくくなります。
理想的な鼻孔の形では、鼻孔の上端から鼻柱の最下点までの距離(A〜C)が1〜2mm程度で、上半分と下半分がほぼ均等(AB≒BC)とされています。この比率が崩れることで、鼻の穴が目立ちやすくなります。

鼻の穴の見え方タイプ別と適応術式
TYPE01:鼻柱が垂れ下がっている → 鼻柱挙上

鼻柱が必要以上に下方に垂れ下がっているタイプです。横から見ると鼻孔の下縁が低い位置にあり、鼻の穴が縦に長く見えます。
このタイプには鼻柱挙上が適応されます。垂れ下がった鼻柱を上方に引き上げることで、鼻の穴の縦幅を調整します。
TYPE02:鼻孔縁が挙上している → 鼻孔縁下降

鼻孔縁(鼻の穴の上側の縁)が上に引き上がっているタイプです。鼻孔縁が上がっていると、正面から鼻の穴の内部が見えやすくなります。
このタイプには鼻孔縁下降が適応されます。耳介軟骨などを用いて鼻孔縁を下方に延長することで、鼻の穴の露出を抑えます。
TYPE03:鼻柱が垂れ下がり、鼻孔縁も挙上している → 鼻孔縁下降+鼻柱挙上

TYPE01とTYPE02が合わさったタイプです。鼻柱が下がり、鼻孔縁も上がっているため、鼻の穴が正面から特に目立ちやすい状態です。
鼻孔縁下降と鼻柱挙上を組み合わせて対応します。
TYPE04:鼻孔縁が垂れ下がっている → 鼻孔縁挙上

鼻孔縁が下方に垂れ下がっているタイプです。鼻の穴の上縁が重たく見えたり、小鼻が大きく見えたりすることがあります。
このタイプには鼻孔縁挙上が適応されます。鼻孔縁の余分な組織を切除して上方に引き上げることで、すっきりとした印象に整えます。
TYPE05:鼻柱が挙上している → 鼻柱下降または鼻中隔延長

鼻柱が上方に位置しているタイプです。鼻の穴の下縁が高い位置にあるため、正面から鼻の穴が見えやすくなります。アップノーズと呼ばれる状態に近い場合もあります。
このタイプには鼻柱下降、または鼻中隔延長が適応されます。鼻中隔延長は肋軟骨や耳介軟骨を用いて鼻柱を下方に伸ばす手術で、鼻先の方向ごと変えることができます。鼻先の向きや高さも同時に整えたい場合に特に有効です。
TYPE06:鼻孔縁が垂れ下がり、鼻柱も挙上している(最も多いタイプ)→ 鼻孔縁挙上+鼻中隔延長

6つのタイプの中で最も多く見られるタイプです。鼻孔縁が下がり、鼻柱が上がっているため、鼻の穴が正面からはっきりと見えます。
鼻孔縁挙上と鼻中隔延長を組み合わせることで対応します。鼻孔縁を整えながら、鼻中隔延長で鼻先の方向と高さも同時に調整できるため、鼻全体のバランスを整えることが可能です。
術式の選択で大切なこと
鼻の穴の見え方を改善するには、自分がどのタイプに当てはまるかを正確に把握することが重要です。
同じ「鼻の穴が気になる」というお悩みでも、タイプによって適切な術式はまったく異なります。例えばTYPE02(鼻孔縁が挙上している)の方に鼻柱挙上だけを行っても、根本的な改善にはつながりません。
また、複数のタイプが組み合わさっているケースも多く、その場合は複数の術式を組み合わせて対応する必要があります。
カウンセリングでは、横顔・正面・斜めからの状態を丁寧に確認した上で、どのタイプに当てはまるかを判断し、最適な術式をご提案しています。
まとめ
鼻の穴の見え方は、鼻柱と鼻孔縁の位置関係によって決まります。タイプは大きく6つに分かれており、それぞれに適応される術式が異なります。
「正面から鼻の穴が見える」「横から見たときに気になる」という方は、まず自分がどのタイプに当てはまるかを把握することが第一歩です。
気になる方は、一度診察にいらしてください。現在の状態を確認した上で、最適な方法をご説明します。





