【医師監修】目頭切開の術式比較|Z法とリドレープ法の違いと選び方

「目頭切開にはどんな方法があるの?」「どれが一番自然?」

目元整形の中でも、目頭切開は小さな変化で印象を大きく変える手術のひとつです。
しかし、「Z法」「リドレープ法」など術式の種類が複数あり、どれを選ぶべきか迷う方も多いのではないでしょうか。

本記事では、目頭切開手術を日常的に執刀している私が、2つの代表的な手術方法について、症例写真を交えながら詳しく解説していきます。


目次

目頭切開とは?|施術の目的と効果

目頭切開とは、上まぶたの内側にある「蒙古ひだ」を切開することで、目頭の皮膚を広げ、目の横幅を大きく見せるための手術です。

この蒙古ひだはアジア人に多く見られ、特に目と目の距離が広く見える原因となることがあります。

目頭切開を行うことで以下のような変化が得られます。

  • 目の横幅を広げる
  • 離れ目を改善する
  • 二重ラインを平行型にしやすくなる
  • 目の印象がくっきりする
  • 洗練された雰囲気に近づく

ただし、どんな術式でも「自然で傷が目立たない仕上がり」にするには、目元の解剖に即した正確なデザインと高度な縫合技術が必要です。


Z法とは?|スタンダード術式の特徴

Z法は、最も古くから行われているスタンダードな術式です。
名前の通り、切開線がZ字型を描くことからZ法と呼ばれています。

メリット

  • 蒙古ひだをしっかり解除できる
  • 変化量が大きく、ツンとした三角形の目頭を作りやすい
  • 平行型の二重ラインとの相性が良い

デメリット

  • 傷が顔の正面に出るため、術後早期は赤みや段差が目立ちやすい
  • Zの形状が目立つことがあり、縫合デザインに工夫が必要
  • 傷跡が残りやすい体質の人には不向きな場合もある

リドレープ法とは?|傷が目立たない新しい術式

リドレープ法は、韓国や日本の一部のクリニックで用いられる比較的新しい術式で、「傷を隠すこと」に特化した方法です。

Z法と異なり、皮膚をZ字に切開するのではなく、蒙古ひだの皮膚を剥離・再配置(=リドレープ)することで形を整えます。

メリット

  • 傷がまぶたの縁に沿って隠れるため、非常に目立ちにくい
  • 化粧で隠す必要がないほど自然な仕上がり
  • 目頭に丸みを残しつつ、柔らかい印象にできる

デメリット

  • ツンとした三角形の目頭を作るのは難しい
  • 平行型二重にはなりにくい
  • 高度な技術が必要で、術者によって結果に差が出る

Z法とリドレープ法の比較

Z法とリドレープ法、どちらが「優れている」ということではなく、どちらが「適しているか」が重要です。

比較項目Z法リドレープ法
傷の位置顔の正面まぶたの縁
傷の目立ちやすさやや目立つ非常に目立ちにくい
目頭の印象ツンとした三角形ナチュラルで丸み
二重との相性平行型にしやすい並行型にはやや不向き
変化量大きい控えめ

症例写真で見る違いと仕上がり

ここでは実際の症例写真を用いて、傷の位置や仕上がりの違いを見ていきましょう。

Z法では、術直後は正面に傷が現れますが、リドレープ法ではまぶたの縁に傷が隠れ、直後でもかなり自然です。

それぞれの術式でも、デザインや内部処理に工夫を加えることで、弱点を補うことが可能です。

Z法でも傷を目立たせないデザイン処理は可能であり、リドレープ法でも工夫次第でツンとした目頭に近づけることはできます。


術式選択のポイントと診察時の判断

術式選択は「顔立ち・目元の構造・希望のイメージ」の3軸から判断します。

術式を選ぶポイント

  • 平行二重で目元をはっきりさせたい → Z法
  • 傷を最小限に抑えたい → リドレープ法
  • 他院修正や傷跡が気になる → リドレープ法
  • 両目の左右差が強い → デザイン次第で両術式可能

私の方針としては「原則リドレープ法」を第一選択とし、
Z法の適応であっても、できるだけ傷が残らない工夫をした設計で対応しています。


手術リスクと術後経過

主なリスク

  • 腫れ・赤み
  • 傷あと・縫合跡
  • 左右差
  • 目頭の丸みが強すぎる/ツンとしすぎる
  • 後戻り(特に蒙古ひだが強い方)
  • イメージと違う仕上がり
  • 糸の露出、感染など

ダウンタイムの流れ

  • 術後当日:出血・腫れあり、冷却が必要
  • 術後~3日:腫れピーク
  • 術後5〜7日:抜糸
  • 術後1ヶ月:赤み軽減、自然に

料金・施術概要・モニター制度について

  • 施術名:目頭切開(Z法/リドレープ法)
  • 料金:36万円(税込)
  • モニター価格:あり(審査制)
  • 所要時間:約60分
  • 麻酔:局所麻酔+笑気(希望により静脈麻酔)
  • 抜糸:7日後
  • メイク:目元は抜糸後から可能

まとめ

Z法とリドレープ法、それぞれに明確な特徴と役割があります。 大切なのは、術式の優劣ではなく、「あなたの目元に合うかどうか」です。

Z法はシャープでくっきりとした印象を求める方に適しており、平行型の二重ラインとの相性も良いため、変化をしっかり出したい方には大きな武器となります。一方、リドレープ法は“傷が目立たない”という点で非常に優れており、ナチュラル志向の方や他院修正を希望される方、傷跡が心配な方にとって安心できる選択肢となります。

もちろん、どちらの術式も万能というわけではなく、それぞれに向き・不向きがあります。そのため、患者様のまぶたの構造や蒙古ひだの状態、ご希望の仕上がりイメージに応じて、最適な方法を一緒に検討していくことが何より大切です。

私は、目元の骨格・蒙古ひだの厚み・目の開き方などを細かく診察し、あなたの理想を叶える最適な方法をご提案しています。術前の丁寧なカウンセリングと、構造を理解した上でのオーダーメイドなデザインにより、満足度の高い仕上がりを実現しています。

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