裏ハムラでクマ取りすると失敗する?

いま話題を集めている「裏ハムラ法」によるクマ取り治療。
これまで主流だった「切らない目の下のクマ取り」に比べて、より根本的な改善が見込める方法として注目されています。
特に目の下のたるみや脂肪の膨らみを丁寧に整える点で、多くの美容医療現場で採用が進んでいます。

一方で、「裏ハムラは失敗しやすい」「リスクが高い」といった否定的な意見もネット上では散見され、
実際に治療を検討している方々の間で混乱を招いているのも事実です。

そこで今回は、「裏ハムラ法は本当に失敗しやすい術式なのか?」という疑問に正面から向き合い、
メリット・デメリットを含めて、できるだけ分かりやすく丁寧に解説していきます。


目次

「裏ハムラ法」とは?

裏ハムラ

裏ハムラ法は、下まぶたの裏側(結膜側)からアプローチして、ふくらんだ眼窩脂肪を切除するのではなく、くぼんだ部分へと移動・再配置する手術法です。

単なる「脱脂(脂肪除去)」と違い、脂肪を残しつつ自然に仕上げられるため、近年では「より長持ち」「ナチュラルで若々しい仕上がり」として注目されています。


「裏ハムラは戻る」「上まぶたがくぼむ」という噂の真相

美容医療において注目度の高い裏ハムラ法ですが、一部では「数年後に戻る(再発する)」「上まぶたがくぼむ」などの声も見られます。

果たしてこれらは事実なのでしょうか?
結論から言うと、これらの噂には誤解や原因の混同が含まれていることが多いです。


再発(元に戻る)リスクについて

私はこれまで数多くの裏ハムラ法を手がけてきましたが、術後に“再発”として再診を希望された方は、今のところ一人もいません。

もちろん、全ての患者様がその後の経過を見せに戻ってこられるわけではありません。しかし、もし本当に再発率が高ければ、一定数の方が再度来院されるはずです。それが“ゼロ”というのは、裏ハムラ法が長期的に安定した効果を発揮する治療法であることを示していると考えています。

一方で、従来の「脱脂+脂肪注入」法でも、再発が全くないわけではありません。時間の経過とともに、まぶたのふくらみが再び出てくるケースは、少なからず報告されています。


「上まぶたがくぼむ」の本当の原因は?

「裏ハムラをすると、上まぶたがくぼむ」といった情報もありますが、これは裏ハムラによるものではなく、“脱脂”による副作用であるケースが多いです。

下まぶたのふくらみは「眼窩脂肪(がんかしぼう)」という脂肪によって生じます。この脂肪は、下まぶただけでなく上まぶたとも連続しているため、下まぶたの脂肪を過剰に除去してしまうと、連動して上まぶたのボリュームも減少し、くぼみが目立つ可能性があるのです。

私自身、1,000件以上の脱脂+脂肪注入を行ってきましたが、脱脂によって上まぶたが明らかにくぼんでしまったという症例は経験がありません。しかし、他院の治療例や患者さんの写真を見る限り、確かにそのようなケースが存在することは事実です。


【裏ハムラ vs 脱脂+脂肪注入】ボリューム・仕上がりの差

「裏ハムラは脂肪の量が足りなくて仕上がりが甘くなる」といった声もありますが、実際にはそのようなケースはごくわずかです。裏ハムラ法では、眼窩脂肪を切除せず、くぼんだ部分へと再配置することで、見た目以上にしっかりと内部でボリュームを出すことが可能です。

▶実績から見る裏ハムラの完成度

  • 裏ハムラ単独で完結した患者様:約9割
  • 脂肪注入を併用したのは1割未満
  • 後から脂肪注入を希望された方はゼロ

このデータからも、裏ハムラ単独で十分な効果があることがわかります。

一方、脱脂+脂肪注入は、ボリュームを追加できる利点がある反面、脂肪の定着が不安定であったり、時間の経過とともに凹凸やボリュームロスが起こるリスクもあります。さらに、「脂肪が足りない」と診断された場合でも、脂肪移動の技術や判断が適切であれば、裏ハムラ単独で十分に自然かつ立体的な仕上がりを得ることは可能です。

このように、裏ハムラ法はボリューム形成と自然な仕上がりの両方を高い水準で実現できる、非常にバランスの取れた治療法だと考えています。


クマの種類別:裏ハムラの効果は?

「自分のクマに裏ハムラは効くの?」という方のために、クマの種類別に簡単にまとめます。

● 赤クマ(血流による赤み)

→ 裏ハムラで大きく改善可能。多くの方が目立たなくなります。

● 青クマ(血管・筋肉の透け)

→ 少し難易度は上がりますが、裏ハムラである程度改善可能です。
特に「リガメント剥離」を適切に行うことで、皮膚のたるみや透け感が軽減されるケースがあります。

● 黒クマ(影・へこみによる)

→ もっとも裏ハムラが得意とするタイプです。
脂肪を移動してへこみを埋めることで、影グマを根本から改善できます。

ただし、青クマや赤クマが残った場合、必要に応じて脂肪注入や他のアプローチを提案することもあります。


実際の症例

裏ハムラ
裏ハムラ
裏ハムラ
裏ハムラ

こちらは、脂肪の切除も脂肪注入も行わず、脂肪の移動のみで仕上げた裏ハムラ法の症例写真です。

脂肪を適切に再配置することで、目の下のクマがしっかりと解消され、全体的に若々しく明るい印象の目元になりました。

裏ハムラ法は、下まぶたの裏側(結膜側)からアプローチするため、お顔の表面に一切傷が残らないのが大きな特徴です。

また、「裏ハムラは脱脂+脂肪注入よりも腫れる」といった声も耳にしますが、私のこれまでの経験ではそのような傾向は見られません。むしろ内出血のリスクが少ない分、裏ハムラの方が腫れが控えめなケースも多く、ダウンタイムの面でも安心できる治療だと感じています。

術式;裏ハムラ法
施術費用:部分モニター440,000 ※これ以外に、他院修正代・検査費用・麻酔費用等がかかることがあります。※モニター等で変動があります。
リスク・副作用:・腫れ ・内出血 ・感染 ・膨らみが残る ・目袋が凹みすぎたと感じる ・膨らみや凹み具合など、仕上がりに左右差があると感じる ・目がゴロゴロする ・若返り効果が物足りない ・小じわ、しわ、たるみが残る、または増加する ・傷が開く ・白目や角膜の損傷 ・眼球の火傷 ・下瞼に傷が出来ることがあります。

まとめ|裏ハムラ法は“戻らない・くぼまない・仕上がりも美しい”治療

裏ハムラ法は、すべてのクマに万能な治療法というわけではありません。赤クマ・青クマ・黒クマといったクマの種類や、目元の骨格・脂肪の量・皮膚の厚みなど、患者様それぞれの状態によって適応が大きく異なります。そのため、まずは正確な診断と適切な見極めが何よりも重要です。

しかし、適応を見極めたうえで、経験豊富な術者が裏ハムラ法を正確に行えば、その効果は非常に優れています。再発率は極めて低く、上まぶたがくぼむリスクもほとんどありません。脂肪を切除するのではなく、必要な部分へと再配置することで、自然で立体感のある仕上がりを実現し、長期的に若々しい目元を保つことが可能です。

私自身、美容外科専門医としてこれまで数多くのクマ治療を行ってきましたが、裏ハムラ法の「安定性」「自然さ」「低リスク」といった点から、この手術が今後のスタンダードになっていくと確信しています。目元の印象は顔全体の印象に直結する重要な要素です。一時的な変化ではなく、“長く寄り添える治療”を選ぶことが、真の若返りにつながります。

私は特に目元の治療を専門としており、裏ハムラ法に関しても多数の症例を担当してまいりました。目の下のクマやたるみにお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。一人ひとりに最適な治療をご提案し、自然で美しい目元づくりをサポートいたします。

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