「小鼻の横幅が広がっていて気になる」「笑ったときに小鼻が横に引っ張られるのが嫌だ」というお悩みに対して、代表的な手術のひとつが「小鼻縮小術(鼻翼縮小術)」です。
小鼻縮小にはいくつかの術式が存在しますが、その中でも傷痕が外側に目立ちにくく、小鼻の付け根同士を中央に寄せる効果が高いのが「内側法」です。
今回は、実際に片側だけ内側法を施行した術中の左右比較症例写真やイラストをもとに、内側法によって小鼻の幅や鼻の穴の形状がどのように変化するのか、そしてどのようなタイプの方に適応となるのかを解剖学的な視点から解説します。
術中左右比較写真で見る「内側法」の構造変化

上の写真は、向かって右側(after)のみに小鼻縮小(内側法)を施行し、左側(before)はまだ手を加えていない術中の状態です。
左右を比較すると、内側法による解剖学的な変化が明確に分かります。
① 小鼻の付け根(鼻翼基部)が内側へ寄る
未手術の左側(before)に比べ、手術を行った右側(after)は、小鼻の付け根(鼻翼基部)が鼻柱(中央の柱)に向かってしっかりと内側に引き寄せられています。これにより、小鼻全体の横幅(鼻翼幅)が自然に狭くなっています。
② 鼻の穴(鼻孔)が縦方向に整う
横に広がって見えていた鼻の穴の底面(鼻孔底)の組織を切除して縫縮しているため、鼻の穴の横幅が締まり、縦長で自然な楕円形へと形態が改善されています。
③ 傷痕は鼻の穴の中〜溝に収まる
切開線が鼻の穴の底(鼻孔底)から小鼻の内側の溝に沿って位置しているため、正面から見たときに傷痕がほとんど目立ちません。
内側法の手術メカニズムと切開アプローチ

内側法では、小鼻の外側の皮膚は切開せず、鼻の穴の中〜小鼻の根元(鼻孔底〜鼻腔粘膜)にかけての余分な組織を切除します。
切除した部分を寄せて縫合することで、小鼻の根元が内側に引き寄せられ、小鼻全体の横幅を狭くすることができます。切開線が鼻の穴の内側や小鼻の立ち上がりの境界線に収まるため、外側に傷痕を残さずに幅寄せできる点が大きなメリットです。
内側法が適応となるタイプ
- 鼻の穴の横幅が大きいが、小鼻の外側の膨らみ(丸み)は強くない方
- 小鼻の横幅(鼻翼幅)そのものが広い方
理想的な幅の基準値
小鼻の横幅のひとつの目安として、「目と目の間の距離(内眼角間距離)」とほぼ同等(約35mm前後)がバランスの良い比率とされています。鏡を見て目頭間の距離に対して小鼻が外側に広がっている場合、内側法が良い適応となります。
外側法・挙上術との使い分けと組み合わせ
小鼻の形態は幅だけでなく、「丸み(張り出し)」や「位置(高さ)」など立体的な要素が絡み合っています。そのため、状態に応じて他のアプローチを選択、または組み合わせる必要があります。
外側法(がいそくほう)

- 適応: 小鼻の「丸み・外側への張り出し」が強いタイプ(あぐら鼻のような形状)
- 特徴: 小鼻の外側の皮膚・組織を切除して丸みを削ぎ落とします。丸みをしっかりすっきりさせたい場合は外側法が向いており、多くのケースでは内側法と組み合わせた「内外側法」として施行されます。
鼻孔縁挙上術(びこうえんきょじょうじゅつ)

- 適応: 鼻の穴の縁(フチ)が下に垂れ下がり、重たい印象に見えるタイプ
- 特徴: 鼻の穴の縁の皮膚を切除して引き上げ、小鼻の厚みを減らしながらすっきりとした軽さを出します。
鼻翼挙上術(びよくきょじょうじゅつ)

- 適応: 小鼻の付け根の位置そのものが下がっており、鼻の下(人中)が短く見えたり、鼻全体が重く見えたりするタイプ
- 特徴: 小鼻の位置を上方へ引き上げ、小鼻の縦幅を短く補正します。
小鼻のタイプに応じた適切なアプローチが不可欠
小鼻縮小は、ただ皮膚を切り取れば良いという単純な手術ではありません。
- 「幅」が広いのか
- 「丸み(張り出し)」が強いのか
- 「小鼻のフチや付け根の位置」が下がっているのか
これらを正確に診断せずに誤った術式を選択すると、「幅は狭くなったけれど丸みが強調されて不自然になった」「鼻の穴が不自然に変形した」といったトラブルにつながるリスクがあります。
最適な術式は鼻の骨格、軟骨の強度、皮膚の厚みによって一人ひとり異なります。小鼻の広がりや形状にお悩みの方は、まずは形成外科的な解剖学に基づいた診察を受けることをおすすめします。
施術詳細情報
- 施術内容: 小鼻縮小術(内側法)
- 価格(税込): 330,000円〜
- リスク・副作用: 術後の腫れ、内出血、創部の赤み・傷痕(時間経過とともに軽快)、左右差、鼻孔形態の変形、引きつれ感

