「疲れて見える」「老けて見える」「メイクが映えない」──
そんな目の下のクマに長年悩まれている方へ。
本記事では、根本治療として注目されている裏ハムラ法について、構造図・症例・術後経過をもとに詳しく解説します。
目の下のクマ──本当の原因は“凹みと膨らみのコンビ”
クマの正体は、単なる「たるみ」ではありません。
医学的に見ると、主な原因は以下の2つです。


【1】眼窩脂肪の前方突出(ふくらみ)
加齢や骨格の影響で、眼球の周りの脂肪(眼窩脂肪)が前方に押し出され、ふくらみが生じます。
【2】皮膚を骨に固定する靱帯(tear trough ligament)による凹み
眼窩下の皮膚を引っ張っている靱帯により、境界線がくっきりと浮き出てしまい、影が生まれます。
裏ハムラ法とは?──凹凸を自家組織だけでなめらかに整える手術
裏ハムラ法は、こうした凹みとふくらみが混在するタイプのクマに特化した根本的治療です。


手術の流れ(2ステップ)
① 靱帯を剥がしてスペースを作る
- 靱帯が皮膚を骨に固定しているため、まずはこれを慎重に剥離
- 靱帯が緩むことで、皮膚が浮いて凹みが軽減
② 眼窩脂肪をそのスペースに敷き込む
- 飛び出していた脂肪を凹みに再配置
- 眼窩隔膜(脂肪のふくろ)でフタをしながら再発防止
- 凹凸が同時に解消され、なめらかな目元に
ヒアルロン酸や脂肪注入を使わず、ご自身の組織だけで仕上げるため、異物反応のリスクなし
【症例紹介】裏ハムラ法×術後1ヶ月の変化


- 術前は涙袋の下に段差があり、影が目立っていました
- 術後1ヶ月では、クマの境界が消え、涙袋が立体的に浮かび上がるように
- 「疲れて見える印象」から「若々しく、メイク映えする目元」へ変化
涙袋が強調されることで、頬の位置も高く見える効果があります
通常の「脱脂術」との違いとは?
クマ治療において、従来行われていたのは「眼窩脂肪を取る」だけの脱脂術。
たしかに脂肪によるふくらみは軽減されますが、凹みの原因となる靱帯や皮膚の張力がそのまま残るため──
- もともと凹みがあるタイプの方は、よりクマが深く見えてしまう
- 目元が痩せこけたようになり、老けた印象になる
- 時間が経つと脂肪が再び前に出てきて、再発することもある
といったリスクがあります。
一方、裏ハムラ法は“原因そのもの”にアプローチする手術です。
- 皮膚を引っ張って凹みを作る靱帯を剥がす
- そのスペースに自分の脂肪を敷き込む
- ヒアルロン酸や異物を使わないため、自然な仕上がりと再発の少なさが特長
構造に対して的確に処置を行うため、目元に不自然な影や段差を残さず仕上げられる点が大きな違いです。
ダウンタイムと術後の過ごし方
裏ハムラ法は結膜(まぶたの裏)から行うため、外からは傷が見えないというメリットがあります。美容外科手術の中では比較的ダウンタイムが少なく、日常生活への影響も最小限です。
- 腫れのピークは術後2〜3日目。冷やすことでかなり抑えられます。
- 1週間程度でメイクが可能になります(個人差あり)。
- 内出血が出た場合も、コンシーラーなどでカバーできる程度。
- 抜糸は不要です。
術後1ヶ月の時点で、ほとんどの方が自然な状態になり、むしろ「若返ったね」と言われるような変化を実感されています。
まとめ|クマ治療は“構造的な理解”が成功の鍵
裏ハムラ法は、ただ目の下を平らにするのではなく──
- 凹みとふくらみの原因を見極め
- 靱帯を処理してスペースをつくり
- 眼窩脂肪を再配置することで段差をなめらかに整える
という解剖学的アプローチを取り入れた施術です。
一人ひとりの骨格・脂肪の付き方・靱帯の位置を見極め、設計力と繊細な手技をもって初めて成功する施術でもあります。
裏ハムラ法は、ただクマを隠すのではなく、クマを構造から治すというアプローチ。
だからこそ、「疲れて見える目元」から「明るく、若々しい目元」へと、本質的な変化を実現できます。
手術に踏み切るのは勇気のいることですが、正しく理解し、適切な術式を選べば、結果は必ず応えてくれます。
目元のお悩みがある方は、どうぞお気軽にカウンセリングにいらしてください。
ひとりひとりの目元に合った最適な方法をご提案いたします。

