【医師監修】10代からの二重整形|埋没法で無理のないデザインを

今回のテーマは「10代のうちに受ける二重整形(埋没法)」について。

SNSやYouTubeで埋没法の症例を目にする機会が増え、若年層からのご相談も非常に多くなりました。

しかし、私は日々の診療で「若いからこそ気をつけるべきデザイン」「年齢による目元の構造の違い」があることを強く感じています。

本記事では、10代前半〜後半における二重埋没法を、医学的視点と症例経験を踏まえてわかりやすく解説します。


目次

10代のまぶたの特徴と注意点

まず押さえておきたいのは、10代の目元は大人とは構造が違うということです。

  • 蒙古ひだが強く発達している
  • 皮膚が厚く脂肪がしっかりしている
  • 開瞼力(目を開ける筋肉の強さ)がまだ弱いことがある
  • 成長とともに変化する可能性がある

これらを無視したまま「とにかく幅広く」「目を大きく」という理想像だけで施術を行うと、

  • 不自然なライン
  • 短期間でのライン消失
  • 将来の修正手術が必要になる

といったリスクが生じてしまいます。

だからこそ、私は「無理のない自然なデザイン」を第一に考えています。


二重デザインでよくある誤解

10代の患者さまから多いご希望のひとつが「くっきりした幅広の平行二重」です。

しかし、ここで問題となるのが“蒙古ひだの存在”です。

蒙古ひだがあることで、目頭側の二重が被さってしまい、
幅広にデザインしたつもりでも「目頭側が潰れて見える」「眠たそうに見える」といった状態になります。

これは“似合っていない”のではなく、“構造的に無理がある”ためです。

また、SNSなどで目にする加工された写真のイメージが先行し、「このくらい幅広い二重になりたい」という理想を持って来院される方も多くいらっしゃいますが、目元の骨格や皮膚の厚みによって、誰にでもそのラインが適しているとは限りません。


無理のないデザインとは?

無理のないデザインとは、「蒙古ひだの影響を受けにくいライン設定」と「将来の拡張性を残したライン」のことです。

たとえば、目頭側は控えめに、黒目の上〜目尻側にかけて幅が広くなるようなデザイン(末広型+α)を提案することがあります。

このデザインであれば

  • 術後すぐでも不自然さが出にくい
  • ダウンタイムが短く、学校など日常に戻りやすい
  • 将来的に目頭切開を加えたときに自然に広げられる

この「将来への拡張性」まで考慮した埋没法は、若年層こそ大切だと私は考えています。

また、こうしたデザインは「物足りなさ」も感じやすいのですが、その奥ゆかしさこそがナチュラルな目元の魅力でもあります。


目頭切開についての考え方

目頭切開は、目頭側の皮膚(蒙古ひだ)を解除し、平行二重が似合う目元にするための有効な手段です。

特に、平行型のラインをご希望の方や、蒙古ひだが強く二重の内側が被さってしまうような目元にとっては、目頭切開を組み合わせることでデザインの自由度が大きく広がります。

ただし、10代前半の患者さまにおいては、次のような点も一緒に考慮する必要があります。

  • 体の成長がまだ続いている(顔のバランスが変化する可能性)
  • 傷の治り方が個人差によって大きく異なる
  • 埋没法だけでも十分変化が出る場合がある

そのため、私のスタンスとしては「目頭切開を否定するわけではない」ですが、特に初めての整形ではまず埋没のみでどこまで変化が出るかを見ることをおすすめすることが多いです。

理想の目元に近づくために、段階的なアプローチをとることで、より納得のいく結果に導けると考えています。


実際の症例:埋没法だけでここまで変わる

この症例は10代前半の患者さまです。

  • 手術方法:裏留め2ループ法
  • デザイン:末広型ベースの自然なライン
  • 経過:1ヶ月後にはしっかりと安定したラインに

蒙古ひだの影響を最小限に抑え、目の縦幅を活かしながら二重を形成しています。

「思っていたよりも自然でぱっちりした」とご本人・保護者ともに満足いただきました。


裏留め2ループ法とは?

裏留めとは、まぶたの裏側から糸を通して固定する埋没法の一種です。皮膚に傷がつかないため、腫れが少なく、術後の回復が早いのが特徴です。

2ループとは、2本の糸でしっかりと支える手法で、ラインの持続性を高める設計です。

この方法のメリット

  • 表に糸玉が出ないため、見た目に非常に自然
  • 通常の1点留めよりもラインが長持ち
  • ダウンタイムが短く、翌日から学校に行けるケースも

10代の初めての整形として、リスクを抑えながら理想に近づける選択肢として非常に適しています。


よくある質問(Q&A)

Q1. 学校は何日くらい休めばいいですか?
→ 腫れのピークは術後2〜3日、1週間あればほぼ自然に見えます。

Q2. バレたくないのですが、どうしたらいい?
→ ナチュラルなラインであれば、友人でも気づかない方が多数です。

Q3. 二重が取れたらどうするの?
→ 取れた場合は再埋没 or 切開法をご提案します。取れる前提ではなく、長持ちする設計にしています。

Q4. 保護者の同意は必要?
→ 18歳未満の方は保護者の同伴または同意書が必須です。

Q5. 痛みはありますか?
→ 手術中は笑気麻酔+局所麻酔でほぼ無痛です。術後も内服で十分コントロールできます。


施術情報

  • 施術名:二重埋没法(裏留め2ループ)
  • 料金:24万円(税込)
  • モニター割引:あり(審査制)
  • 所要時間:約30分
  • 麻酔:笑気麻酔+局所麻酔
  • ダウンタイム:2〜5日(個人差あり)
  • リスク:腫れ・左右差・感染・糸の露出・二重消失など

まとめ

10代での二重整形は、見た目を変えるためだけでなく、自信を持つための第一歩にもなり得ます。

しかし、まだ成長段階にある10代の目元には、大人とは異なる解剖学的特徴があります。そのため、必要以上に大きな変化を求めたり、SNSの理想に引っ張られて無理なデザインを選んでしまうと、せっかくの整形が不自然に見えてしまったり、早期にラインが消えてしまったりというリスクもあります。

今回お伝えしたように、埋没法は「変化を見ながらステップアップしていける」という意味で、非常に柔軟で安全性の高い選択肢です。 特に「裏留め2ループ法」は、まぶたへの負担が少なく、傷跡も表に出ないため、初めての美容医療としても適しています。

また、必要に応じて将来的に目頭切開などの施術を追加することで、さらに理想の形に近づけることも可能です。最初からすべてを完成させようとせず、「今の自分に合った最適なデザイン」を選び、段階的にアップデートしていく方が、長い目で見て納得できる結果につながるはずです。

大切なのは、“どんな二重にするか”ではなく、“どんな二重があなたに似合うか”。 そしてそれを一緒に見つけることが、私たち医師の役割だと考えています。

どんな小さな疑問でも構いません。まずはカウンセリングで、あなたの目元としっかり向き合ってみませんか?

お気軽にご相談ください。あなたにとってベストな選択肢を、一緒に探していきましょう。

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