20代のうちにやるべき?糸リフトの効果と最適なタイミング

「糸リフトはたるみが気になってからやるもの」と思っていませんか?

実際、スレッドリフト(糸リフト)は加齢によるフェイスラインの下垂に対する治療として知られていますが、近年では20代から“予防的治療”として取り入れる方が増えています。
特に、写真映りや輪郭の変化に敏感な若年層にとって、「まだたるんでいないけれど、なんとなくもたついて見える」と感じる瞬間は、将来の肌の土台に大きく関わるサインです。

本コラムでは、美容医療の専門的な視点から、

  • 糸リフトが本来どのような治療か
  • なぜ20代で受ける人が増えているのか
  • 実際にどのタイミングが“最適”なのか

    といったポイントをわかりやすく解説していきます。
目次

糸リフト(スレッドリフト)とは

糸リフト

糸リフト(スレッドリフト)とは、皮膚の下に特殊な医療用の糸を挿入し、皮下組織を物理的に引き上げることでリフトアップ効果をもたらす美容医療の一種です。挿入される糸は吸収性のものが主流で、PDO(ポリジオキサノン)、PLLA(ポリ乳酸)、PCL(ポリカプロラクトン)など素材によって持続期間や刺激性が異なります。

近年では単なる“たるみ改善”の枠を超え、20代〜30代の若年層による“予防的治療”としてのニーズも高まっています。


20代に糸リフトは早すぎる?──答えは「いいえ」

20代でたるみが深刻に現れるケースは稀ですが、実際には以下のような「たるみ予備軍」がこの年代から徐々に増えてきます。

こんな症状、ありませんか?

  • 頬骨下のボリュームが減り、頬がやや下垂して見える
  • マリオネットライン(口角下)がうっすら影になる
  • 正面からの輪郭は問題ないが、横顔や下からのアングルで“もたつき”を感じる
  • 肌のハリやツヤが20代前半に比べて低下してきた

これらは、加齢性変化の「前兆」であり、皮膚の支持靭帯のゆるみや脂肪の下垂が少しずつ始まっているサインです。


なぜ20代で糸リフトを検討するべきなのか?

1. “予防美容”という新たな選択肢

スレッドリフトは、既に進行したたるみに対して治療するよりも、軽度の下垂が見られた段階で早期に介入する方が圧倒的に効果的です。皮膚や靭帯の変性が軽度な20代であれば、少ない本数・低侵襲で自然なリフトアップが可能です。

2. 真皮層へのコラーゲン刺激

糸の素材が皮下組織に与える微細な刺激により、周囲の真皮層ではコラーゲンやエラスチンの新生が促進されます。結果として、ハリ感や肌密度の向上といった“美肌効果”も得られるため、肌質改善目的にも有効です。

3. フェイスラインの「癖づけ」効果

加齢による輪郭の変化を防ぐには、若いうちからフェイスラインの形状を意識的にキープすることが大切です。糸リフトにより物理的に支持されたフェイスラインは、老化の進行に対して“癖づけ”として作用する可能性があります。


糸リフトの注意点──全ての20代に必要なわけではない

以下のようなケースでは、糸リフトを急ぐ必要はないかもしれません。

  • 脂肪層が非常に薄く、リフト対象のボリュームがほとんどない
  • 骨格的にたるみにくい構造(頬骨が高く、下顎骨がしっかりしている)
  • スキンケアや筋肉トレーニングで十分に維持できている状態

また、施術の際には下記のような副作用リスクにも注意が必要です。

  • 内出血・腫れ・痛み(通常は数日〜1週間で軽快)
  • 糸の異物感やチクチクした違和感
  • ごくまれに糸の露出や凹凸の残存

信頼できる医師の診察のもと、適応を見極めたうえでの施術が重要です。


医師の見解:糸リフトの“適齢期”とは?

スレッドリフトにおける「適齢期」は、実年齢よりも“たるみの進行度”で判断するべきです。
明確なボーダーはありませんが、「メイクしても顔がぼやける」「写真写りが重たく感じる」といった主観的な変化は、治療を検討するタイミングのサインです。

また、20代後半はエラスチン・コラーゲンの生成能力がゆるやかに低下していく時期でもあり、「老化の加速を抑えるための先手の一手」として糸リフトを選択するのは、極めて合理的な判断といえます。

実際の症例

よくあるご質問|糸リフトQ&A(20代向け)

Q1. まだたるんでいないのに、糸リフトを受ける意味はあるの?

A. はい。軽度なたるみが始まる前の“予防的アプローチ”として非常に有効です。
糸リフトは「引き上げ」だけでなく「支える・守る」ための施術としても使えます。肌の弾力や支持靭帯のゆるみが始まる20代後半は、“老けにくい顔”を作るチャンスです。


Q2. どんな糸が20代におすすめですか?

A. 肌質や目的によって異なりますが、PDO素材の柔らかめの糸が比較的汎用性が高く、初心者向きです。当院で取り扱っているMAe LiftPDO素材のマエクリ独自の特殊な糸です。20代の方にもおすすめです。持続期間は1年程度です。


Q3. ダウンタイムはどれくらいですか?

A. 糸の種類や本数、体質によりますが、平均して2〜5日程度の腫れやまれに内出血が見られます。
腫れといってもごく軽度です。痛みやつっぱり感は1週間ほど続くことがありますが、日常生活に支障は少ないケースが大半です。


Q4. どのくらい持続しますか?

A. 糸の素材にもよりますが、目安は6ヶ月〜12ヶ月前後です。
ただし、リフトアップの“物理的効果”とは別に、コラーゲン生成による“肌の土台強化”は長期的に残ります。
「年1回のメンテナンス」が理想的なリズムです。


Q5. 将来のリフト手術に悪影響はありませんか?

A. 適切に行われていれば、将来のフェイスリフトなどの手術に影響することは基本的にありません。
使用するのは吸収性の糸であり、時間とともに体内で分解・吸収されます。非吸収性の糸(旧式)や誤った層への挿入がなければ、長期的なリスクは低いとされています。


Q6. 糸リフトと他の治療を組み合わせることはできますか?

A. はい。むしろ複合治療の方が効果的です。
例えば:

  • 糸リフト+ヒアルロン酸注入(輪郭補正・立体感)
  • 糸リフト+オリジオx(深層の引き締め)
  • 糸リフト+肌管理(スキンブースターや美白ケア)

など、“引き上げ+引き締め+美肌”の3方向からのアプローチが理想です。状態に応じて治療プランをカスタマイズします。


まとめ

糸リフトは、以前は加齢によるたるみ治療として知られていましたが、近年では20代からの“予防美容”として注目されています。

ダウンタイムが短く、自然な仕上がりに加え、リフトアップ効果だけでなく肌質改善や輪郭の立体感アップも期待できる点が大きな魅力です。

ただし、すべての方に必要なわけではなく、骨格・脂肪量・肌状態に合わせた適切な診断が大切です。

20代で糸リフトを取り入れることは、たるみを防ぎ、老けにくい顔の土台を作る先手のケア
当院でも、20代の方のご相談や施術が増えてきています。気になる方は、まずはお気軽にご相談ください。

この記事をシェアする
目次
閉じる