小陰唇の大きさや形に悩む女性は多く、「左右のバランスが気になる」「下着との摩擦による違和感や痛みがある」「黒ずみが目立って気になる」といった問題を抱えている方も少なくありません。こうした悩みは日常生活の不快感だけでなく、精神的なストレスにもつながることがあります。小陰唇縮小術は、こうしたお悩みを解決し、見た目の美しさだけでなく、快適な生活をサポートする施術です。
近年、日本でも婦人科形成の認知度が高まり、小陰唇縮小術を選択する女性が増えています。特に韓国や欧米ではすでに一般的な施術として広く普及しており、美容的な要素だけでなく、機能的な面からも重要視されています。適切な施術を受けることで、摩擦や不快感を軽減し、見た目のバランスを整えることが可能です。
本記事では、小陰唇縮小術について、形成外科専門医で女医である私が詳しく解説します。
小陰唇の役割とは?

小陰唇は女性のデリケートゾーンを保護する役割を持つ重要な組織ですが、個人差が大きく、肥大や左右差、黒ずみといった変化が見られることがあります。これらの変化自体は医学的に異常ではありませんが、日常生活や衛生面、見た目に関する悩みを引き起こす要因となることがあります。
小陰唇が肥大するとどうなる?
小陰唇が大きくなると、下着や衣類との摩擦による痛みや違和感が生じやすくなります。タイトなズボンやショーツを履くと擦れてヒリヒリすることがあり、自転車や乗馬、ランニングなどのスポーツ時には特に不快感を感じることが多いです。また、性行為時に小陰唇が引っかかったり、巻き込まれて痛みを伴うケースもあります。これにより、性行為に対する不安やストレスが生じることがあります。
さらに、排尿時に尿が小陰唇に当たり、意図しない方向へ飛び散ることもあります。これにより、トイレの際に拭き取りにくかったり、不衛生になりやすいという問題が発生します。特に、小陰唇が大きいと汗やおりものが溜まりやすくなり、ムレやかぶれ、膣炎や尿道炎の原因となることがあります。
小陰唇の左右差があるとどうなる?
小陰唇の左右差は自然なものですが、片側だけが極端に大きいと、見た目の違和感やコンプレックスを感じることがあります。また、片側が大きいと、摩擦や圧迫がその部分に集中し、一方だけが擦れやすく、炎症や痛みが生じるリスクが高まることもあります。
特に、タイトな服を着た際に膨らみが目立ちやすいため、水着やフィットネスウェアを着る際に気になる方も少なくありません。
小陰唇が黒ずむとどうなる?
小陰唇の黒ずみは、ホルモンバランスの変化や摩擦の影響で起こるため、多くの女性に見られる現象です。しかし、黒ずみが強くなると、見た目に対するコンプレックスが大きくなり、自信を失う原因になることがあります。
また、摩擦を受けた部分の皮膚が硬くなり、ゴワつきや違和感が生じることがあります。これは、さらに摩擦を引き起こし、炎症や色素沈着を悪化させる悪循環につながることもあります。
このようなお悩みを解決するのが「小陰唇縮小術」です。
小陰唇縮小術とは?

小陰唇縮小術は、小陰唇の余分な組織を切除し、適切な形状や大きさに整える施術です。婦人科形成や女性器形成といった美容医療分野に属し、機能的な悩みや審美的な改善を目的としています。
審美的な改善(見た目の改善)
✔ 小陰唇の大きさを整え、美しい形にする
✔ 左右差を調整し、バランスを整える
✔ 黒ずみ(色素沈着)が目立つ部分を除去し、明るい印象にする
小陰唇の大きさや形が気になることで、見た目に対するコンプレックスを抱える方は少なくありません。
手術を受けることで、見た目の悩みが解消され、自信を持てるようになることが期待できます。
機能的な改善(痛み・違和感の軽減)
✔ 下着や衣類との摩擦による痛みや違和感を解消
✔ 運動(自転車・乗馬・ランニング)時の不快感を軽減
✔ 排尿時の飛び散りを防ぎ、衛生面を向上
✔ 性交時の引っかかりや痛みを解消
大きすぎる小陰唇は、日常生活のさまざまな場面で不快感を引き起こす原因となります。
特に、タイトな下着やズボンを履く際の違和感、性行為時の痛み、運動時の擦れなどが問題となることがあります。
手術を受けることで、痛みや不快感が軽減され、より快適な生活を送れるようになります。
衛生面の向上
✔ 垢が溜まりにくくなり、デリケートゾーンの清潔を保ちやすくなる
✔ 生理中の不快感を軽減し、ムレやかぶれを予防
✔ 感染症リスクを低減し、膣炎・尿道炎を予防
小陰唇が大きすぎると、汚れが溜まりやすく、雑菌が繁殖しやすい状態になります。
特に、生理中はムレやかぶれが起こりやすく、炎症や臭いの原因にもなります。
手術によって余分な部分を切除することで、清潔を保ちやすくなり、炎症や感染症のリスクを低減できます。
日本でも増加する小陰唇縮小術
近年、婦人科形成の施術件数は大幅に増加しており、女性のデリケートゾーンに関する悩みに対する関心が高まっています。
韓国や欧米ではすでに一般的な施術として広く普及しており、日本においてもここ数年で施術を受ける方が増加しています。その背景には、美容や健康に対する意識の向上があり、デリケートゾーンの悩みを解決する手段として婦人科形成が選ばれる機会が増えていることが挙げられます。
特に、小陰唇の形や大きさについて悩む女性は多く、「左右のバランスの違いが気になる」「摩擦による不快感や痛みがある」「黒ずみが目立つ」といった問題を解消する方法として、小陰唇縮小術が注目されています。快適で自信を持てる日常を手に入れるために、この施術を選択する方が増えているのが現状です。
小陰唇縮小術のダウンタイム
小陰唇縮小術は比較的負担の少ない手術ですが、術後は一定のダウンタイムが必要になります。
ダウンタイムの期間や症状には個人差がありますが、一般的な経過は以下のようになります。
▶ 術後の経過と回復期間
🔹 当日〜1週間
- 術後すぐは腫れや軽度の痛みがあり、違和感を感じることがあります。
- 出血や滲出液が出ることもあるため、ナプキンを使用して清潔を保つことが大切です。
- 歩行や排尿時に軽い痛みを感じることがありますが、日常生活は可能です。
🔹 1〜2週間目
- 腫れが徐々に引き、傷口のつっぱり感や違和感が和らぎます。
- 強い摩擦や刺激を避けるため、ぴったりとした下着や締め付けの強い服装は控えるのが望ましいです。
🔹 3〜4週間目
- 腫れや内出血がほぼ落ち着き、傷の赤みも徐々に薄くなります。
- 軽い運動や日常的な動作に支障はなくなりますが、性行為や強い摩擦を伴う運動(自転車・激しい筋トレなど)は引き続き避けることが推奨されます。
🔹 1〜2ヶ月後
- ほぼ完成形に近づき、傷跡も目立たなくなります。
- 性行為の再開や通常通りの運動が可能になりますが、個人差があるため無理をしないことが重要です。
- 最終的な仕上がりには3〜6ヶ月かかる場合もあります。
小陰唇縮小術 抜糸あり?なし?
私は小陰唇縮小術で縫合を行う際、溶ける糸(吸収糸)を推奨しています。溶ける糸で縫合すると抜糸の必要がないため、患者様の負担を最小限に抑えることができます。その理由は以下の通りです。
1. 抜糸による負担を軽減するため
デリケートゾーンは非常に敏感な部位のため、抜糸時の痛みや違和感が患者にとって大きな負担になります。溶ける糸を使用することで、抜糸の必要がなくなり、余計な痛みやストレスを軽減できます。
2. 傷口の治癒をスムーズにするため
吸収糸は、傷口が自然に治る過程でゆっくりと分解されるため、組織の回復を妨げず、治癒を促進します。これにより、より綺麗な仕上がりが期待できます。
3. 感染リスクを減らすため
抜糸をする際には、糸の一部が外部に露出しているため、傷口が外部の細菌に触れ、感染リスクが高まる可能性があります。溶ける糸を使用することで、感染リスクを低減し、より安全な治療が可能になります。
4. 傷跡を最小限に抑えるため
デリケートゾーンは皮膚が薄く、傷跡が残りやすい部位です。吸収糸を使用することで、縫合糸の異物感が少なく、組織に馴染みやすいため、術後の違和感や傷跡を最小限に抑えることができます。
こういった理由から溶けない糸での縫合を推奨しています(溶ける糸での縫合もご希望があれば対応可能です)。
小陰唇縮小術のリスク・副作用
1️⃣ 過剰切除のリスク
- 小陰唇を切りすぎると、乾燥や膣炎のリスクが高まる
- 適切なサイズを維持することが重要
2️⃣ 縫合の技術不足
- 縫い目の間隔が不適切だと、仕上がりがでこぼこになる
- 経験のある医師を選ぶことが重要
3️⃣ 術後感染のリスク
- 小陰唇はおりものや生理血で汚れやすいため、清潔な環境を保つ必要がある
- 適切なアフターケアが重要
経験豊富な医師を選ぶことで、リスクを最小限に抑えられます。
小陰唇縮小術の費用
施術名 | 料金(税込) |
---|---|
小陰唇縮小術(抜糸あり) | ¥220,000 |
小陰唇縮小術(抜糸なし) | ¥300,000 |
小陰唇縮小術の症例

本症例の患者様は、小陰唇の大きさと黒ずみにお悩みを抱え、ご相談にいらっしゃいました。
小陰唇縮小術にはいくつかの施術方法がありますが、今回は最外側の小陰唇を切除し、縫合する方法を選択しました。この方法は最も一般的な手術法であり、形を整えると同時に、黒ずみが強い外側部分を取り除くことができるため、色味の改善にも効果的です。
小陰唇の大きさだけでなく、色素沈着が気になる方にとっても適した手術法であり、見た目のバランスを整えながら、より自然で美しい仕上がりを目指すことができます。
まとめ
小陰唇の大きさや形は、他人と比べる機会がほとんどなく、一人で悩みを抱えている方も少なくありません。
「これが普通なのか分からない」「誰にも相談できず、不安な気持ちを抱えている」といった声をよく耳にします。デリケートな部分だからこそ、人に打ち明けづらく、長年悩んでしまう方も多いのが現状です。
しかし、小陰唇の形やサイズは個人差が大きく、見た目や機能面での悩みを持つことは決して珍しいことではありません。
たとえば、
・ 左右差が気になる
・ 大きさが気になり、下着と擦れて痛みや違和感を感じる
・ 黒ずみが目立ち、見た目が気になる
といったお悩みは、非常に多くの女性が抱えているものです。
私は形成外科専門医として、婦人科形成の症例を多数経験してまいりました。
小陰唇縮小術は、見た目のバランスを整えるだけでなく、日常生活の快適さを向上させるための施術です。施術によって、摩擦による痛みを軽減し、清潔を保ちやすくすることで、快適な生活を送れるようになります。
同じ女性として、患者様一人ひとりに寄り添い、最適な施術をご提供することを大切にしています。
「気になっているけれど、手術を受けるべきか迷っている」という方も、まずは一度ご相談ください。カウンセリングでは、無理に施術をすすめるのではなく、お悩みやご希望をしっかりお伺いし、あなたに合った最適な解決策をご提案いたします。