【シリコン豊胸】仕上がりの柔らかさ・形・動きはどう違う?乳腺下法 vs 筋膜下法 vs 大胸筋下法 を徹底比較

豊胸手術を考えている方にとって、「仕上がりの自然さ」は非常に重要なポイントです。特に、柔らかさ・形・動きの違いは、選ぶ手術方法によって大きく異なります。

豊胸手術にはいくつかの種類がありますが、今日はその中のひとつである「インプラント豊胸」についてお話します。インプラント豊胸はシリコンバッグを挿入する位置によって 「乳腺下法」「筋膜下法」「大胸筋下法」 の3つに分かれます。

「どの方法が一番自然に仕上がるのか?」
「動いたときに不自然にならないのはどれ?」
「柔らかさや形の違いは?」

といった疑問を持つ方も多いでしょう。

本記事では、3つ違いを徹底比較し、自分に最適な方法を選ぶポイントを詳しく解説していきます。インプラント豊胸を検討している方はぜひ参考にしてください。

目次

乳腺下法

乳腺下法

✔ 乳腺の下にインプラントを挿入する方法 で、自然な柔らかさと動きを実現しやすい のが特徴です。乳腺や皮下脂肪が十分にある方に適しており、もともとバストのボリュームがある方や、授乳後にバストが萎縮した方に向いています。

乳腺下法のメリット

・自然な柔らかさと触感(乳腺の下にあるため、インプラントが直接触れにくい)
・バストの動きがナチュラルで、不自然な動きになりにくい
・大胸筋を切らないため、術後の痛みが少なく回復が早い

乳腺下法のデメリット

・乳腺組織が少ないとインプラントの輪郭が浮き出やすい(特に痩せ型の方)
・皮膚が薄い場合、インプラントの形がくっきりとわかることがある
・カプセル拘縮(インプラントの硬化)のリスクが他の術式よりやや高い

乳腺下法が適している人

もともとバストにボリュームがある方
自然な柔らかさや動きを重視する方
授乳後にバストのボリュームが減少した方


筋膜下法

筋膜下法

✔ 大胸筋の前方にある「筋膜」の下にインプラントを挿入する方法 で、筋肉の収縮によるインプラントの変形を防ぎつつ、自然な動きを維持 できるのが特徴です。バストの下垂が気になる方や、筋肉が発達している方に適しています。

筋膜下法のメリット

・筋肉の影響を受けにくいため、動いたときに形が崩れにくい
・適度な柔らかさと自然な動きを両立できる
・大胸筋を切らないため、術後の回復が比較的スムーズ

筋膜下法のデメリット

・乳腺下法に比べると若干の硬さを感じることがある
・痩せ型の方や皮下脂肪が少ない方では、インプラントが浮き出る可能性がある

筋膜下法が適している人

バストの下垂が気になる方
筋肉が発達している方
乳腺下法と大胸筋下法の中間の柔らかさを求める方


大胸筋下法

大胸筋下法

✔ 大胸筋の下にインプラントを挿入する方法 で、大胸筋がインプラントをカバーするため、触れた際にインプラントの感触が目立ちにくい のが特徴です。特に、痩せている方や乳腺組織が少ない方、大幅なサイズアップを希望する方に適しています。

大胸筋下法のメリット

・触れた際にインプラントの感触が目立ちにくい(筋肉が覆うため)
・痩せ型の方でも自然な仕上がりになりやすい
・インプラントが胸の形をしっかりサポートし、長期的な形状維持が可能
・カプセル拘縮のリスクが低い(筋肉の動きが硬化を防ぐ)

大胸筋下法のデメリット

・大胸筋を切開するため、術後の痛みが強く、回復に時間がかかる
・筋肉の収縮により、インプラントの動きに影響を受けることがある
・トレーニングを行う方や、運動習慣がある方は注意が必要

大胸筋下法が適している人

痩せ型の方や、皮膚が薄い方
大幅なサイズアップを希望する方
カプセル拘縮のリスクを最小限に抑えたい方


どの方法が最適か?

適している人乳腺下法筋膜下法大胸筋下法
乳腺や皮下脂肪が十分にある方
バストの下垂が気になる方
痩せ型の方×
自然な柔らかさを求める方
インプラントの形が浮き出るのを防ぎたい方
大幅なサイズアップを希望する方
手術後の痛みを抑えたい方×

それぞれの術式にはメリット・デメリットがあり、仕上がりの自然さや体型、ライフスタイルに応じて適切な選択をすることが重要です。

例えば、痩せ型の方はインプラントの輪郭が目立たないように大胸筋下法が適している一方で、柔らかさや自然な動きを重視する方には乳腺下法が向いています。また、運動習慣がある方や、筋肉の動きによるバストの違和感を避けたい方は、筋膜下法を検討するのが良いでしょう

それぞれの特徴を理解し、自身の理想とする仕上がりや体型に合った術式を選ぶことで、より満足度の高い結果を得ることができます


まとめ

シリコンインプラントの挿入位置による違いについて解説し、それぞれのメリット・デメリットを詳しく説明しました。

豊胸手術を成功させるためには、患者さまの体型や理想とする仕上がりに応じて、最適な術式を選択することが重要です。インプラントの挿入位置によって、バストの柔らかさや動き、見た目の自然さが異なるため、適切な判断が求められます。

私は、形成外科医として長年にわたり乳房再建手術に携わり、インプラントを用いた豊胸手術はもちろん、腹部や太ももの自家組織を移植し、神経・血管を繋ぐ高度な乳房再建術を数多く手がけてきました。 こうした経験を活かし、豊胸手術においても、患者さまの希望に沿ったバストの形を忠実に再現できるよう、技術力と専門知識を磨いてきました。

カウンセリングでは、骨格や皮膚の厚み、バストのボリュームを総合的に評価し、患者さま一人ひとりに適した術式をご提案いたします。理想のバストを実現するために、ぜひお気軽にご相談ください。


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