涙袋は、下まぶたの眼輪筋が発達している部位であり、目元に立体感を与え、若々しく柔和な印象を形成する要素の一つ です。美容的観点からは、涙袋のボリュームや形状が目の大きさや表情の印象に大きく影響します。
従来、涙袋の形成にはヒアルロン酸注入が一般的 でしたが、これは持続期間が短く、定期的なメンテナンスが必要 というデメリットがあります。近年では、外科的アプローチによる半永久的な涙袋形成術 が注目されています。今日は、外科的涙袋形成についての手術方法の詳細、適応やリスクについて解説します。
外科的涙袋形成術とは?
涙袋は、目の下にある眼輪筋が発達してふくらんだ状態のことを指します。自然に形成される涙袋は、目元を明るく華やかに見せる効果があり、若々しく優しい印象を与えます。
外科的な涙袋形成術では、まぶたの裏側(結膜側)を数mm程度切開し、下まぶたの靱帯と筋肉を縫縮することで、立体的な涙袋を作り出します。皮膚表面に傷がつくことはなく、術後のダウンタイムが短いのも特徴です。また、施術直後からメイクが可能なため、日常生活に支障をきたすことなく、自然な仕上がりを実現できます。
外科的涙袋形成術にはいくつかの方法があり、患者さま一人ひとりの骨格や目元の特徴に合わせた最適な選択することが重要です。
▶手術の流れ
① 経結膜アプローチ(下まぶたの裏側から切開)
下まぶたの結膜側を小さく切開し、表面に傷を残さない方法でアプローチします。
② 眼輪筋の剥離と前方移動
眼輪筋の一部を慎重に剥離し、適切な位置へ移動させることで、涙袋の高まりを形成する準備を行います。
③ 靭帯と眼輪筋の縫縮
移動した眼輪筋と靭帯を縫縮し、涙袋のボリュームとカーブを調整します。
④ 縫合による固定と微調整
涙袋の形状を確認しながら、適切な膨らみを作り、微調整を行います。
⑤ 吸収糸による閉創
切開部を吸収糸で縫合し、施術終了。使用する糸は体内で吸収されるため、抜糸の必要はありません。
(※眼輪筋を吊り上げる術式ですが、外科的涙袋形成術には複数の方法があり、患者ごとの状態に応じて適切な手術法を選択します。)
▶メリット
異物を挿入しないため、アレルギーや異物反応が起こりにくい
組織の自己修復作用により、自然な仕上がりが期待できる
ヒアルロン酸注入のような吸収リスクがなく、長期的に維持される
▶デメリット
術後の腫れや内出血が出やすく、回復に1〜2週間を要する
筋肉の移動量や固定位置の調整には精密な操作が必要であり、高度な技術が求められる
外科的涙袋形成術とヒアルロン酸注入の比較
比較項目 | 外科的涙袋形成術 | ヒアルロン酸注入 |
---|---|---|
効果の持続 | 半永久的 | 3〜6ヶ月程度 |
自然な仕上がり | ◎ | △(時間とともに拡散する可能性あり) |
ダウンタイム | 1〜2週間 | ほぼなし |
費用 | 44万円 | 71,000円 |
メンテナンス | 不要 | 継続的な注入が必要 |
外科的涙袋形成の症例


術式
涙袋形成+涙袋脂肪移植
術後6ヵ月
施術内容
島田オリジナルの特殊な手術で、半永久的な涙袋形成を実現しました。
涙袋がふっくらしていると、目元に立体感が生まれ、優しく魅力的な印象を与えます。さらに、目が大きく見える効果も期待できます。
今回の手術では、外科的アプローチにより、持続的な涙袋を形成しました。この施術は、涙袋のくびれが少なく、ヒアルロン酸や脂肪注入では理想的な形を作りにくい方にも適応可能です。そのような方でも、くっきりとした涙袋を形成できるのがこの手術の特徴です。
担当医師
島田 幸一
リスク・副作用
・腫れ ・内出血 ・感染 ・仕上がりに左右差があると感じる ・目がゴロゴロする ・効果が物足りない ・傷が開く ・白目や角膜の損傷 ・眼球の火傷
施術費用
涙袋形成————モニター料金¥330,000
※これ以外に、他院修正代・検査費用・麻酔費用等がかかることがあります。
※モニター等で変動があります。
まとめ
外科的涙袋形成術について詳しく解説しました。
涙袋は目元の印象を大きく左右し、若々しく柔らかな表情を作る重要な要素です。従来はヒアルロン酸注入が主流でしたが、効果が一時的であり、継続的なメンテナンスが必要というデメリットがありました。そのため、半永久的な効果が期待できる外科的涙袋形成術が注目されています。
この施術は、自身の組織のみを使用し、異物を使用しないため、ナチュラルな仕上がりが可能です。また、一度の施術で長期間持続することが大きなメリットですが、手術には高い技術力が求められるため、経験豊富な医師のもとで適切なカウンセリングを受け、自分に合った方法を選択することが重要です。
外科的手術である以上、一定のダウンタイムやリスクが伴いますが、適切な施術を受けることで、長期間にわたって美しい涙袋を維持することができます。現在、日本国内でこの手術を提供しているクリニックは限られていますが、私はほぼ毎日のようにこの施術を手がけ、多くの症例を経験しています。
患者さま一人ひとりの目元の特徴やご希望に合わせたデザインを提供し、理想の涙袋形成をサポートいたします。興味のある方は、ぜひカウンセリングにお越しください。