鼻整形、土手再建について【なくなってしまった土手は元に戻せる?】

こんにちは。Mae Clinic院長の前田翔です。

本日は鼻のパーツの中でも重要な「土手」についてお話します。

鼻の土手がないと、

・鼻の穴が大きく見える
・人中がのっぺりして立体感がない
・鼻水が垂れる

等などの問題が起こります。

鼻の土手、あまり注視されていませんが、とても重要なパーツなのです。

最近は、人中短縮や小鼻縮小で土手も切られてなくなってしまったというご相談も多くなってきました。当院では土手再建も行っておりますので、症例も含めて今から詳しく解説していきます。

目次

鼻の「土手」とは

鼻の土手は鼻腔底隆起と呼ばれるものです。
鼻柱と小鼻の間に存在します。
個人差があり、土手が元々ある人、ほとんどない人、形状も小鼻に一部存在する方、しっかりと存在する方など様々です。

土手がないとどうなる?

鼻の土手がないと、

① 鼻の穴が大きく見える
② 人中がのっぺりして立体感がない
③ 鼻水が垂れる

などの問題が起こります。

ではなぜ土手がなくなってしまうのか?
元々土手がない方もいますが、人中短縮の手術をして土手がなくなってしまったと相談に来られる方もいらっしゃいます。

人中短縮の手術の切開の方法として、ふたつの方法があるのですが、ふたつめの術式で行った場合、土手がなくなってしまうケースがあります。

土手を残して切開

ひとつは土手を残して切開する方法
土手を残すと、鼻の形はそのままなので自然ですが、傷が比較的目立つ位置になります。

土手を切って鼻腔内まで切開

ふたつめは土手を切って鼻腔内まで切り込む方法
土手を切って鼻腔内に切り込むと、傷は鼻の穴の中に隠れますが、土手の自然な形状は無くなって、上唇が鼻腔内に入ることでのっぺりとした不自然な印象を与える可能性があります。

人中短縮はよく動く部分なので傷跡も残りやすく、鼻の中まで切り込むデザインで切開しているクリニックも少なくありません。

しかし上記でも説明したように、鼻の土手がなくなってしまうと、上唇がいきなり鼻の中に引き込まれる、みたいなとても不自然な鼻になってしまうのです。さらに立体感もなくなるので、鼻の穴が縦長に見え、鼻と人中のバランスも悪くなってしまいます。

実際の症例

症例①

人中短縮や小鼻縮小で土手がなくなってしまった方の土手再建の症例です。

鼻の土手がなくなったことによって
① 鼻の穴が大きく見える
② 人中がのっぺりして立体感がない
状態となっています。

今回は鼻翼の組織を用いた皮弁法で土手再建しました。
術後3ヶ月で傷の赤みが目立つ時期ですが皮弁もバッチリ生着しています。
何より近くの組織で再建しているので耳介等の移植組織よりとても馴染みがいい方法です。

鼻の穴が大きくなる原因として、

・鼻孔縁が上がっている

があります。そのため、土手を再建するとともに小鼻を丸め、さらに鼻孔縁を耳軟骨で下げ、鼻の穴が目立たないように整えました。


この画像は術中、左側の皮弁を移動した状態です。
ここから細かいZ形成や縫合を行います。

再建してもどうしても傷は残ります。

なくなってしまった土手を復活させるのはかなり難しいです。傷もなく完全に元通り、は厳しいですが、様々な方法で再建することは可能です。

症例②

この方は、鼻の土手を切り取る人中短縮で

①鼻の穴の中(鼻毛や粘膜)が丸見え
②人中が分厚くこんもり盛り上がった

症例です。

今回は傷のつかない人中短縮、口角挙上術を行いました。術直後の症例動画です。

当院オリジナルの傷のつかない人中短縮は、口腔内から切開し口輪筋を切除短縮するため皮膚に傷をつけることなく人中短縮をするといった施術です。

人中の内部処理でCカールを創り、口輪筋を移動させて鼻腔底を持ち上げることで、鼻の穴を隠しています。

同時に口角挙上術も行い口元全体を明るい印象に。

人中から鼻翼部分の傷も気にされていましたが、

今回のオペで土手の基礎工事が無事に終わったということが確認できてから

今後の傷跡修正+土手再建で鼻翼、人中の形を創っていく予定です。

まとめ

今日は鼻の土手について解説させていただきました。

一度なくなってしまった土手を復活させるのはかなり難しいです。

鼻翼の組織を用いた皮弁法や、口輪筋を移動させてボリュームを出して再建する方法など、様々な方法があります。鼻の土手やその周りの組織はかなり個人差が大きい部分です。手術でどれぐらい切り取られてしまったかでも修正の方法や難易度は変わってきます。

また土手だけ再建すればいいというわけではなく、人中を含めた中顔面のバランスもとても重要となってきます。

それらを考慮した上で、その方にあった術式やデザインを考えていきます。土手がなくなってしまった方、人中を含めた中顔面のバランス形成など、お悩みの方はぜひご相談お待ちしております。

今回の症例の治療内容について

【症例①】

施術内容:鼻尖形成軟骨移植、鼻孔縁下降、人中短縮・鼻翼縮小修正(土手再建、貴族手術) 
術後3ヶ月

施術費用:
鼻尖形成¥337,000
軟骨移植¥240,000
鼻孔縁下降¥350,000
人中短縮¥420,000
鼻翼縮小修正(土手再建、貴族手術) 
※これ以外に、検査費用・麻酔費用等がかかることがあります。
※モニター等で変動があります。

リスク:感染、変形、左右差、後戻り、鼻閉、マヒ、可動性の変化、イメージとの相違等

【症例②】

施術内容:傷のつかない人中短縮、口角挙上
術直後

施術費用:傷の見えない人中短縮 ¥449,000、人中厚み調整3D(オプション)+¥220,000、口角挙上\380,000
※これ以外に、検査費用・麻酔費用等がかかることがあります。
※モニター等で変動があります。
リスク:感染、変形、後戻り、麻痺、瘢痕、曲がり、ひきつれ、イメージとの相違、左右差

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