シリコンバッグ豊胸の挿入位置|大胸筋下と乳腺下の違いと、乳腺下を選択している理由

シリコンバッグ豊胸を調べていると、「大胸筋下に入れると段差ができにくい」という話を目にすることがあると思います。カウンセリングでも、この点についてよくご質問をいただきます。

バッグを入れる位置は、見た目だけでなく術後の痛みや、長く付き合っていくうえでの体への負担にも関わるため、手術を考えるうえで大切なポイントです。インターネットやSNSにはさまざまな情報があり、どれが自分に合うのか迷う方も多いのではないでしょうか。

同じシリコンバッグを使う場合でも、どの層に入れるかによって、バッグの縁の見え方や術後の過ごし方は変わります。今日は、シリコンバッグを入れる位置の種類とそれぞれの特徴、そして私が普段どのように考えて位置を選んでいるかをお伝えします。

目次

シリコンバッグを入れる位置は大きく3種類

シリコンバッグを入れる位置は、主に次の3つに分けられます。

乳腺下法

乳腺の下、大胸筋の上にバッグを入れる方法です。筋肉には手を加えず、乳腺と大胸筋のあいだにスペースを作ってバッグを入れます。バッグの上にあるのは、皮膚と皮下脂肪、乳腺です。

バストの動きややわらかさが出やすいのが特徴です。授乳後にボリュームがなくなった方や、もともと乳腺や皮下脂肪にある程度の厚みがある方に向いている方法です。私が基本的に選択しているのは、この方法です。

筋膜下法

大胸筋の表面を覆っている筋膜の下にバッグを入れる方法です。筋肉の下には入れないため、筋肉に力を入れたときにバストの形が変わりにくいのが特徴です。筋肉が発達している方や、バストが下垂気味の方に用いられることが多い方法です。

大胸筋下法

大胸筋を剥がして、その下にバッグを入れる方法です。図のように、バッグの上側が大胸筋で覆われるため、乳腺下法と比べてバッグと皮膚のあいだの組織が一層多くなります。大胸筋は厚みのある筋肉なので、バストに触れたときにバッグの感触が伝わりにくいのが特徴です。痩せ型の方や、乳腺組織やもともとのボリュームが少ない方が、大きくサイズアップを希望される場合に用いられることがあります。

大胸筋下に入れるメリット

大胸筋下に入れる方法は、以前から広く行われてきた術式です。大胸筋下に入れるメリットは、バッグの縁を覆う組織が大胸筋の分だけ一層増えることです。そのため、バッグの縁による段差が目立ちにくくなります。

特にデコルテ部分はもともと組織が少なく、段差が出やすい部位です。痩せ型の方や、もともとの乳腺や皮下脂肪が少ない方では、バッグの上の縁が浮き出て見えることがあります。デコルテは首元の開いた服を着たときに人目に触れやすい部分のため、段差を気にされる方も少なくありません。バッグを覆う組織が厚いほど段差はカバーされやすくなり、その覆う組織に大胸筋を加えるかどうかが、乳腺下と大胸筋下の違いといえます。段差が目立ちにくいことは、仕上がりの自然さに関わる要素の一つです。

大胸筋下に入れる場合に考えておきたいこと

大胸筋下に入れるには、大胸筋を剥がしてその下にスペースを作る必要があります。そのぶん、術後の痛みが出やすいとされています。腕を動かしたり、体を起こしたりといった日常の動作で胸の筋肉は使われるため、術後しばらくは痛みを感じる場面が多くなることがあります。

また、大胸筋の下にバッグがあることで、胸の筋肉に力を入れたときにバッグが動いたり、胸の形が変わって見えたりすることがあります。

さらに、長期的な視点では「ブレストインプラントイルネス」と呼ばれる症状も知られています。人工物を体に入れていることに関連して、不快感や痛み、倦怠感などさまざまな症状が報告されているもので、原因や仕組みについてはまだ十分に解明されていません。大胸筋下に入れた場合、こうした不快感や痛みが強く出ることがあると言われており、私はこの点も考慮しています。

私が乳腺下を選択している理由

見た目の仕上がりはもちろん大切です。ただ、私は機能面も同じように大切にしたいと考えています。術後や長い期間にわたって痛みが続くと、日常生活でつらさを感じやすくなるからです。

乳腺下法は大胸筋を剥がさずにバッグを入れるため、筋肉への負担を抑えることができます。こうした理由から、バッグが自然な状態でおさまる位置として、乳腺下を選択しています。

ただし、乳腺下法でも術後の腫れや痛みがまったくないわけではありません。ダウンタイムの過ごし方については、カウンセリングで詳しくご案内しています。

また、乳腺下法ではバッグを覆う組織が大胸筋下より薄くなるため、もともとの組織の厚みによってはバッグの縁が目立つことがあります。バッグの大きさや形の選び方、脂肪注入の併用なども含め、体の状態に合わせて一緒に検討していきます。

手術後も長く付き合っていくために

シリコンバッグは、一度入れたら一生そのままというものではありません。年月の経過とともに、被膜拘縮やバッグの破損などが起こる可能性があり、状態によっては入れ替えや抜去を検討することもあります。

そのため、手術後も定期的に胸の状態を確認していくことが大切です。痛みや硬さ、形の変化など、気になる症状が出たときは早めにご相談ください。挿入位置を選ぶときも、手術直後の仕上がりだけでなく、その後の長い期間を見据えて考えていただきたいと思っています。

挿入位置はカウンセリングでご相談ください

どの位置が合うかは、胸の組織の厚み、ご希望のサイズや仕上がり、術後の過ごし方などによって変わります。カウンセリングでは、皮膚や皮下脂肪、乳腺の厚みを確認したうえで、バッグを入れる位置や大きさについてご説明しています。

見た目のご希望だけでなく、仕事や育児、運動など術後の生活についてもお聞かせいただけると、より具体的にご提案しやすくなります。気になることがあれば、カウンセリングでお気軽にお話しください。

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