ほうれい線は、顔の印象を大きく左右する重要な要素です。ほうれい線があるとどうしても年齢を感じさせてしまうため、悩んでいる方は多いとおもいます。
ほうれい線を改善する方法は、脂肪注入や糸リフト、HIFUやヒアルロン酸注入などがあります。今回はその中でも、お手軽にできて、且つ即効性もあり、人気の高いヒアルロン酸注入について解説したいと思います。
ほうれい線ができる原因
ほうれい線とは、鼻の両脇から口角にかけてできるシワで、医学用語では「鼻唇溝（びしんこう）」と呼ばれます。年齢を重ねるにつれて目立ち始め、老けて見える原因となります。
加齢による皮膚の弾力低下
紫外線による光老化
乾燥
生活習慣の乱れ
筋肉の衰え
リガメント（靭帯）の衰え
ほうれい線はこれらが原因でできてしまいます。
加齢による皮膚の弾力低下
加齢によって、真皮内のコラーゲンやエラスチンが減少し、ハリや弾力が失われます。そしてたるみが生じ、ほうれい線が目立つようになります。
紫外線による光老化
紫外線は肌のコラーゲンやエラスチンを壊し、ハリを失わせます。長時間浴び続けると、年齢や性別に関係なく、早い段階でほうれい線ができる原因になります。
乾燥
乾燥はシワやたるみの原因になります。寒さやエアコンの風で肌が乾燥するとシワが目立ちやすくなります。さらに、乾燥によってバリア機能が低下すると外部刺激のダメージを受けやすくなり、ほうれい線が深くなることも。肌の保湿をしっかり行いましょう。
生活習慣の乱れ
生活習慣もほうれい線に影響を与える要因のひとつです。睡眠不足、喫煙、過度なストレス、食生活の乱れ、運動不足などの生活習慣の乱れは、ほうれい線やたるみの原因となります。
筋肉の衰え
ほうれい線の原因は、皮膚のハリや弾力だけでなく、側頭筋や咬筋など頬や口元を支える筋肉の衰えにもあります。これらの筋肉が加齢などにより衰えると、頬を支えられなくなり、ほうれい線が目立つようになります。
リガメント（靭帯）の衰え
リガメントとは、顔の皮膚や表情筋を骨につなぎ、支える重要な組織です。脂肪や皮膚をしっかり固定し、筋肉や皮膚のハリを保つ役割があります。このリガメントが加齢や食いしばり、血流の悪化などによって伸びたり硬くなったりすると、皮膚がたるんでほうれい線が目立つようになります。
ほうれい線を消すためのヒアルロン酸注射の効果
ヒアルロン酸注射とは
ヒアルロン酸注射は、加齢によるしわやボリュームの少ない部分へヒアルロン酸を注入し、皮膚をふっくらと膨らませ、ほうれい線やしわを改善することのできる治療です。
ヒアルロン酸は元々体内に存在する成分のため、アレルギー反応が起こるという心配も非常に少なく、安心して施術を受けていただけます。また、ダウンタイムも短く即効性があるため、人気の治療です。
こんな方におすすめ
✓ほうれい線が気になる方
✓肌のハリを取り戻したい方
✓加齢による変化で顔が老けてきた方
✓自然な仕上がりを希望する方
✓まわりに気付かれずに若返り治療をしたい方
✓効果をすぐに実感したい方
ヒアルロン酸、効果はどれぐらいもつ？
ほうれい線にヒアルロン酸を注入した場合、効果は一般的に6ヶ月～2年程度持続します。ただし、ヒアルロン酸の種類や注入量、注入法、個人差によって持続期間は変わります。
注入後は下記のようなヒアルロン酸の吸収が早まる行動は避けましょう。
✓顔のマッサージを強くしすぎる（特に施術直後）
✓激しい運動を頻繁に行う（代謝アップで分解が促進）
✓サウナや岩盤浴の頻度が高い（熱で分解が早まる可能性）
✓紫外線対策を怠る（紫外線は肌のコラーゲンやヒアルロン酸を分解する原因に）
ヒアルロン酸は急に一気になくなるのではなく、徐々に体内に吸収されていきます。持続的な効果を求めたい方は定期的に注入する必要があります。
ヒアルロン酸注射のメリット
▶即効性がある
✓施術後すぐに変化を実感できる
✓徐々に馴染んで、より自然な仕上がりに
ヒアルロン酸は皮膚のボリュームを増やしてシワを目立たなくするため、注入直後からふっくらした若々しい印象になり、注入直後から効果を実感していただけます。
▶メス不要で手軽に受けられる
切開手術とは違って、注射のみの施術なので、ダウンタイムがほぼありません。施術自体も10～30分程度です。
▶仕上がりがナチュラル
✓適量を調整できるため、自然な若返りが可能
✓ 顔のバランスを見ながら微調整できる
患者様に鏡で確認して頂きながら注入していきます。「シワを消しすぎると不自然になりそう…」と心配な方でも、医師と相談しながらなので自然な仕上がりを目指せます。
▶ほうれい線に直接アプローチできる
ほうれい線の原因は 皮膚のたるみやボリューム減少ですが、ヒアルロン酸注入はこれを補うことで根本的な改善につながります。
✓皮膚のハリを回復
✓頬のボリューム不足を補う
✓口元の影をなくして若々しい印象に
ヒアルロン酸注射のデメリット
▶副作用とリスクについて
✓内出血
ヒアルロン酸注射後の内出血は、注射針が皮膚の下の毛細血管を傷つけることで発生するダウンタイムの症状です。1～2週間ほどで自然に消失します。当院では内出血のリスクを軽減するために、鈍針カニューレ（先の丸い針）を使用しています。
✓血管塞栓（まれだがリスクあり）
血管塞栓とは、ヒアルロン酸が血管内に注入されることで血流が遮断される状態 です。血管が詰まると、皮膚の壊死など重大な副作用を引き起こす可能性があります。
血管塞栓のリスクが高い部位は、鼻とほうれい線です。ほうれい線に並行して顔面動脈が走行しています。顔面動脈がヒアルロン酸で閉塞してしまった場合、鼻に栄養や酸素が届かなくなり皮膚が壊死してしまいます。
かなり怖いことを書きましたが、血管塞栓のリスクがごくまれです。
また、
・血管の解剖を熟知する
・鈍針を使う（針先が尖っていないので、血管の中には入らない）
・逆血確認を行う
・低圧で少量ずつ注入
このようにしっかりと対策をすることで、血管塞栓のリスクは回避することができます。
血管塞栓についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
▶効果は永久ではなく、定期的なメンテナンスが必要
ヒアルロン酸は時間とともに体内に吸収されるため、効果を維持するには定期的な追加注入が必要になります。ただし、定期的に施術することで、持続期間が長くなる場合も あります。
▶不自然な仕上がりになる可能性がある
過剰注入すると不自然な仕上がりになることもあります。ナチュラルな仕上がりにするには、適切な量を適切な部位に注入することが重要です。
ヒアルロン酸注射の値段
当院のヒアルロン酸の料金表です。
| ヒアルロン酸製剤 | 適応部位 | 料金 |
| ボリューマ（1CC） | ボリュームアップ、リフトアップ、ほうれい線や深めのしわ、くぼみやへこみ、アゴを出す、額を丸くする | ￥71,000 |
| ボラックス（1CC） | 鼻、アゴ | ￥74,000 |
| ボリフト（1CC） | ほうれい線、ゴルゴライン | ￥71,000 |
| ボルベラ（1CC） | 目の下のくぼみ、涙袋形成、唇のボリュームアップ | ￥71,000 |
| ボライト（1CC） | 肌質改善、顔の小じわや首 | ￥71,000 |
| チャウムプレミアム（1CC） | 額、涙袋、目の下、鼻、マリオネットライン、ほうれい線、頬、唇、アゴ | ￥44,000 |
＋
| 施術料金 / 回 ※まとめて打つとお得です。 | ￥10,000 |
ほうれい線のヒアルロン酸はボリフトやボリューマを使用します。
ほうれい線へのヒアルロン酸注入、何cc必要？
ほうれい線にヒアルロン酸を注入する際、一般的に使用される量は1.0cc～2.0cc（1本～2本）です。ほうれい線の深さや肌の状態で注入量は変わってきます。実際のほうれい線の状態を診て必要な量を決めていきます。
実際の症例
ほうれい線に対してヒアルロン酸を注入した症例です。ほうれい線が薄くなっているのが分かるかと思います。このようにヒアルロン酸は施術直後からしっかりと効果を感じて頂くことが可能です。
よくある質問
- ヒアルロン酸注射は痛いですか？
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当院で取り扱っているジュビダーム製のヒアルロン酸には麻酔成分が含まれているため、痛みは最小限です。また当院は針先が丸い鈍針（マイクロカニューレ）を使用しています。従来の針と比較して、注射時の痛みが少なく、内出血しにくくなりました。どうしても痛みが不安な方は笑気麻酔を併用することも可能です。
- 施術直後に効果は分かりますか？
-
ヒアルロン酸は注入後すぐに効果を実感できます。施術直後からシワが浅くなり、ふっくらと若々しい印象になります。
- 施術後気を付けることはありますか？
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・強くマッサージする・こする（ヒアルロン酸が移動して仕上がりが変わってくる可能性）
・長時間の入浴・サウナ・激しい運動（血流が良くなると腫れや内出血が悪化）
・アルコール・刺激の強い食べ物の摂取（炎症を助長する可能性）
・寝るときに顔を押し付ける（横向き・うつ伏せ寝は避ける）
このあたりに注意して頂くといいかと思います。
- もし気に入らなかった場合、元に戻せますか？
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ヒアルロニダーゼ（分解酵素）で溶かせます。万が一、「不自然になった」「やりすぎた」と感じた場合、ヒアルロン酸を溶かして元に戻すことが可能 です。
まとめ
今日はほうれい線へのヒアルロン酸注入について解説しました。
ほうれい線を目立たなくするためには、肌の状態に合った適切なケアを行うことが重要です。しかし、ほうれい線の原因や進行度は人それぞれ異なり、一人ひとりに最適な方法も変わってきます。そのため、まずは専門家に相談し、自分に合った治療法を知ることが解決への第一歩となります。
当院では、美容形成外科の専門医がカウンセリングを行い、肌の状態だけでなく、表情筋や皮膚のハリなど、内側の要因までしっかりと診断します。患者様の希望を考慮した上で、適した治療方法をご提案いたします。今日はヒアルロン酸注入について解説しましたが、ほうれい線へのアプローチにはヒアルロン酸以外にも、糸リフトや外科手術、RF治療など、さまざまな選択肢の中から、負担の少ない方法をご提案できますので、ぜひお気軽にご相談にお越しください。
