拘縮で短く上を向いた鼻を再建|重度アップノーズを肋軟骨で整えた他院修正の症例

術式

猫貴族手術(鼻柱鼻翼基部形成)
鼻中隔延長(再建)
隆鼻術(肋軟骨)
鼻尖形成

【経過】2ヶ月

施術内容

「鼻先が上を向いている」「正面から鼻の穴が見える」
このようなお悩みの背景にあるのが、「拘縮鼻」です。

拘縮鼻とは、過去の手術や外傷によって軟骨や皮膚が萎縮し、
鼻先が短く上を向いてしまう状態のこと。
内部の構造が失われているため、再建には高度な技術が必要とされます。


今回ご紹介するのは、重度の拘縮アップノーズで悩まれていた患者様の症例です。

  • 鼻先が上を向き、正面から鼻の穴が目立つ
  • 鼻柱が後退し、ACR(Alar-Columellar Relationship)が崩れている
  • 鼻〜中顔面にかけて、全体的に凹み感がある

術前評価と診断

CT検査の結果、
鼻中隔軟骨はほぼ消失
土台となる骨(梨状口縁)も凹みあり
・皮膚の拘縮が強く、術後の軟骨被覆が難しい状態

皮膚の伸びや再建後の安定性まで慎重に評価し、再手術計画を立てました。


手術内容と工夫点

  • 鼻中隔:肋軟骨を骨に固定し、消失していた鼻中隔を再建・延長
  • 鼻の土台(梨状口縁):肋軟骨で持ち上げて支えを再構築
  • 鼻筋:肋軟骨を使って自然な高さと滑らかさを形成
  • 拘縮皮膚への対応:軟骨のボリュームを調整し、被覆可能な範囲で再建
  • ACR改善:鼻柱基部を下げてバランスを修正

※鼻柱基部を下げたことにより、術後は一時的に人中が長く見える状態となっていますが、
もともと人中の長さを気にされていたため、今後の経過を見ながら人中短縮術を検討予定です。


術後2ヶ月の経過

術後2ヶ月時点では、拘縮による強い変形が大きく改善され、
横顔・正面ともに鼻の存在感が自然に収まりました。
何より、患者様の表情そのものが明るくなったのが印象的でした。


拘縮鼻は見た目だけでなく、機能や感情面にも影響を与えることがあります。
高度な再建を必要とする手術ではありますが、
「人生を変える鼻整形」として、医師として真摯に取り組んでいます。

担当医師

前田 翔

リスク・副作用

感染、変形、左右差、後戻り、マヒ、可動性の変化、イメージとの相違等

施術費用

鼻中隔延長(肋軟骨)¥860,000
鼻尖形成¥337,000
鼻尖軟骨移植¥240,000
隆鼻術¥650,000
猫貴族手術¥440,000

※2025年7月時点での料金です。
※これ以外に、他院修正費用・検査費用・麻酔費用等がかかることがあります。
※モニター等で変動があります。

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